八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百五十一話 幕末の料理その十
「そう考えたらね」
「決して多くはないわね」
「宮内庁全体で予算六百億だから」
年間のそれはだ。
「イージス艦の二分の一か三分の一位だよ」
「物凄く質素ね」
「正直北の将軍様の方がずっと贅沢だから」
「お食事とかも」
「住んでいる場所もね」
こちらもだ。
「本当にね」
「日本の皇室よりも」
「ずっとね」
遥にだ。
「贅沢だよ」
「予算もよね」
「うん、もうね」
「日本の皇室より多いのね」
「国家予算での割合とか」
北朝鮮のそれの中でだ。
「そのうちの二割だから」
「国家予算の」
「その二割が将軍様の贅沢費だから」
「そういうのってこっち、日本の関西だと」
ラブポーンさんは僕の今の話に呆れた顔になって話した。
「アホちゃうかって言われるわよね」
「普通にそう思うよね」
「私だって思ったわ」
「それと比べたら」
それこそだ。
「日本の皇室はね」
「質素よね」
「しかも健全だよ、そしてその基礎を築かれたのが」
近代の質素な皇室のだ。
「明治帝なんだよ」
「アンパンがお好きな」
「うん、甘党であられて」
アイスクリームや洋館やカステラもお好きでだ。
「日本酒もお好きな」
「人間味もあられたのね」
「その方だよ、それでアンパンはだね」
「もうあっという間に、一番沢山作ったけれど」
それでもというのだ。
「真っ先にね」
「なくなったんだね」
「どの国の子も美味しく食べてたわよ」
「そうだったんだね」
「そう、そして」
それでというのだ。
「ふわふわ卵だけ残ったのよ」
「そういうことだね」
「ええ、まずいとは言われなかったけれど」
それでもというのだ。
「残ったのよ」
「他に人気のものがあるから」
「そう、つまりアンパンがね」
「それでなんだ」
「もうそっちが圧倒的過ぎて」
それでというのだ。
「ふわふわ卵だけがね」
「残ったんだね」
「それで食べて欲しいの、けれど」
「味自体はだね」
「本当に悪くないから」
ふわふわ卵のそれはというのだ。
「期待していいわ」
「近藤勇さんの好物だけあって」
「そうよ、まあね」
「まあっていうと」
「近藤さんって豪傑かって思ったら」
ラブポーンさんは今度はこの人の話をした。
「聞いてる話だと」
「ああ、結構策略使ったりね」
「陰謀っていうか」
「傲慢なところもあって」
「結構生臭いところもあったよ」
「そうみたいね」
「人間欠点もあるから」
このことは誰でもだ、それこそ新選組の人達もだ。むしろ新選組はよくも悪くも人間臭さが出ていたと思う。
「というか新選組って武士っていうか」
「武士の集団より」
「その自覚は強かったけれど」
それでもだ。
「結構ヤクザ映画みたいなところもあったから」
「そうなの」
「そう、裏切り裏切られで」
「それはあったみたいね」
「かなりね、それで殺し合いとかね」
「その中で」
「権力闘争っていうか頭の取り合いっていうか」
そうした風なだ。
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