八条学園騒動記
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第五百三十九話 帰りの旅その二
「敵が来ても戦えんであろう」
「博士敵が多いからな」
そこはライゾウが指摘した。
「何といっても」
「うむ、連合軍もおるしな」
「魔女も敵だよな」
「二十一世紀からな」
「その時は今田先生って人と戦ってたんだったな」
「今日子先生とな、先生達の七人の弟子達ともじゃ」
「戦ってたのかよ」
ライゾウは博士に問うた。
「そうだったのかよ」
「うむ、それでじゃ」
「その時からか」
「魔女とも戦ってな」
そうしてというのだ。
「今に至るのじゃ」
「そうなんだな」
「あとこの前シャバキさんとも戦ったね」
タロは彼の名前を出した、話をしているうちに一行はマシンの中に入り出発させている。再び宇宙の旅に入ろうとしている。
「そうだったね」
「あの男じゃな」
「連合一の狂人と言われてる」
「あの男と戦ったのは一度だけじゃが」
それでもとだ、博士は話した。
「面白かった」
「そうだったんだね」
「うむ、あの男はあの男でじゃ」
「連合一の狂人って言われているだけに」
タロはこのことから述べた。
「もう桁外れにね」
「おかしいとか」
「僕思ったし」
タロはさらに話した、もうマシンは大気圏を突破しようとしている。
「何か拳法も使ってたし」
「あれ拳法か?」
ライゾウはタロの今の言葉に疑問を呈した。
「違うだろ」
「別のものかな」
「あれは超能力だろ」
こちらではないかというのだ。
「むしろな」
「そっちかな」
「だってな」
ライゾウはタロに眉を顰めさせて話した。
「急にどっかから色々出してただろ」
「それでなんだ」
「超能力だろ、それか」
ライゾウはさらに言った。
「妖術か」
「それだっていうんだ」
「ああ、人類滅亡とか言うけれどな」
「それこそ箸が転がってもね」
青空を見ても街の人達を見てもそう言う。
「そう言うね」
「ああ、それであの時もな」
「人類滅亡とかね」
「言いながら色々していたけれどな」
「妖術だっていうんだ」
「もうそれだろ」
拳法でなく、というのだ。
「超能力かな」
「言われてみればね」
「そっちだよな」
「僕もそう思いなおしたよ」
「あれか?あまりにも狂い過ぎててな」
そのせいでというのだ。
「超能力とか妖術とかな」
「そっちの方にだね」
「目覚めたんじゃないか?」
「狂気も過ぎたらだね」
「超常能力にな」
「そんなこと出来るのかな」
「あそこまでだったら出来るだろ」
ライゾウはこう述べた。
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