| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百四十九話 合気道をしてもその七

「そこまでの人だから」
「そうした先生とはですね」
「器が違うよ」
 人としてのそれはだ。
「お世話になっている人のお葬式の手伝いもしたしね」
「そうしたこともあったのですね」
「近藤さんにしようって言ったんだ」
 芹沢さんの方からだ。
「そうして実際にお手伝いをして」
「意外ですね」
「もっと意外なことに」
 粗暴一辺倒のイメージがひっくり返ることにだ。
「そこで退屈そうにしている子供達と遊んでいたんだ」
「あの人が」
「落書きを書いたりしてね」
「ユーモアもあったのですね」
「他にも剽軽だったり器の大きさがわかったりね」
「そうした逸話のある人ですか」
「そんな人だからそれこそ子供相手なら」
 今なら中学生も子供だ、当時は元服の年頃でも。
「笑って軽くあしらって」
「終りですね」
「そんな出鱈目な暴力はね」
「振るう人でなかったですね」
「酒乱でも武士が子供を酔って袋叩きなんかしたら」
 そんな下らないことをすればだ。
「その先生みたいにね」
「人望がなくなりますね」
「新選組の三分の二の人がついてくるみたいな」
 それこそだ。
「そんな人になっていないよ」
「そうですね」
「どうも教養があったことは確かで」
 それでだ。
「品性もね」
「備えていたのですね」
「間違っても今の暴力教師とは違うよ」
「そうした教師は」
「品がないよね」
 これはほぼ絶対のことだ、下品が恰好いいとでも思っているかの様にそうした教師は品性も酷いものだ。
「絶対に」
「そして教養もですね」
「教養どころか」
 それがないどころかだ。
「常識も教師の基礎的な知識も」
「ないですね」
「本当に只の野蛮人というか」
「そんな人ですね」
「思想的にもおかしいから」 
 冗談抜きに朝鮮労働党に入っていい様な人ばかりだ。
「余計にね」
「おかしいことになっていますね」
「暴力ってあれだからね」
 僕は暴力についての持論も話した。
「相手から反撃されない」
「そうした場合にですね」
「もう積極的にね」
 それこそだ。
「殴って蹴る」
「反撃されないことを知っているから」
「それでやるんだよ」
「若し反撃されるなら」
「しないかもね」
 そんな立場や力のある人ならだ。
「自分よりずっと弱い子供や後輩とかね」
「そうした人を殴って蹴る」
「罵ってね」
「それが暴力ですね」
「ほら、いるよね」
 僕は眉を曇らせて円香さんに話した。
「兎や猫を虐待する」
「動物虐待ですね」
「ああいうことする奴虎やライオンには向かわないから」
 このことも絶対のことだ。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧