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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十七話 恐ろしい病達その十一

「それでもね」
「ならないことあるな」
「結核にしてもそうだしね」
「そして脚気も」
「同じだよ、そうしたことを考えると」
 病気のことから幕末そして明治を見ているとだ。
「幕末、明治は今よりずっと死が近かったよ」
「そうした時代だったあるな」
「医学が未熟だったからね」
「それは他の国と同じあるな」
「そうそう、本当に」
「そこは彼も言いそうあるな」
「彼も?」
 僕は水蓮さんの今の言葉に違和感を感じた、それですぐに水蓮さん自身に対して顔を向けて尋ねた。
「彼っていうと」
「だから私の彼氏ある」
「そうした人いるんだね」
「私にもいるある」
「そうだったんだ」
「それで彼あるが」
 水蓮さんの方から僕に言ってきた。
「将来はお医者さんになりたいと言っているある」
「医学部志望なんだ」
「八条大学のある」
「あの大学の医学部って」 
 そう聞いてだ、僕はこう言った。
「あそこは凄いよ」
「レベルが高いあるな」
「八条大学って大抵の学部はそこそこかな」
 偏差値にして五十五から六十位だ、正直低くはないけれどレベルとしては取り立てて高いとは言えないと思う。
「けれど医学部と法学部はね」
「かなりあるな」
「どっちも普通に偏差値七十超えてるから」
 この二つの学部はだ。
「そうなっているからね」
「だからあるな」
「うん、そこに行くとなると」
「特進科ある」
「それで理系だね」
「そうある」
「相当なものだね、あの医学部に入ったら」
 八条大学のだ。
「まず確実にね」
「お医者さんになれるあるな」
「うん、レベルが高いせいかも知れないけれど」
「それで病院もしっかりしているあるな」
「八条病院がね」
 この病院も八条町にある。
「あそこも凄い病院だから」
「グループで医学に力を入れているあるか」
「うん、昔からね」
「それで、あるな」
「うちの大学の医学部に進んだら」
 それこそだ。
「かなりね」
「いけるあるな」
「そうだよ、それにしても」
「そこから先の言葉はこうあるな」
 笑ってだ、水蓮さんは僕に言ってきた。
「私が何時から付き合う様になったか」
「うん、そう思ったよ」
 こう返したところで僕は思わず何かスタンドや吸血鬼が出て来る漫画の第二部のやり取りを思い出した。
「実際に」
「実は文化祭直前にある」
「その時になんだ」
「告白されてある」
 水蓮さんもだった。
「それも何度も何度も押しの強い感じだったあるから」
「中国の告白だね」
「彼はそれを知っていなかったも知れないあるが」
「何度も何度も強く告白してね」
「頷くのが我が国流れある」
 即ち中国流だというのだ。 
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