ヘタリア大帝国
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TURN22 各国の会議その十一
「東南アジアで唯一植民地でないタイを通じてだ。私が日本に伝えたい」
「その日本にたい?」
インドはベトナムの今の言葉を聞いてすぐに問い返した。
「何を伝えるたい?」
「独立を保障して経済圏を確立してくれるのなら喜んで協力する」
これがだ。ベトナムの考えだった。
「そして日本が独立を認めるな」
「それと一緒にたいな」
「そうだ。ガメリカとそのガメリカと手を結んでいる中帝国にも我々の独立を承認させる」
「タイを通じて話すたいか」
「連合国の中に私達の独立を承認する国を作るんだ」
それもだ。複数だというのだ。
「これでかなり違う筈だ」
「僕達が独立したらエイリスはかなり弱まるたい」
インドはこのだ。エイリスの弱点を把握していた。そしてそれはベトナム達もだった。
エイリスの国力は植民地によって支えられている。ではその植民地がなくなってしまえばどうなるのか。それは最早自明の理であった。
だからだ。彼等は今このことも話すのだった。
「そうなれば僕達の独立に反対できないたいな」
「いい考えだと思うが」
「うん、最高たい」
そこまでだとだ。インドはベトナムに微笑んで答えた。
「ではまずはタイに話すたい」
「私からそうしておくな」
「頼めるたいか?」
「私とタイは確かに微妙な関係でもあるがな」
実はライバル関係にあったのだ。かつての彼女とタイは。
だがそれでもだとだ。ベトナムは言うのだった。
「しかしタイも植民地化されそうだったからな」
「その独立を確かなものにする為にたいか」
「周りが植民地だけでは何時どうなるかわからない」
実際にだ。タイももう少しでエイリスの植民地になるところだったのだ。それを得意の外交と運で何とか乗り切ったのがタイなのである。
「しかし周りが全て独立すればだ」
「その独立も守れるたいな」
「その通りだ。だからタイにとっても悪い話ではない」
ベトナムはこの読みもインドに、そして今共にいる他の国々にも話した。
「必ず乗る」
「正直ね、もうエイリスの植民地なんてね」
「沢山だからね」
マレーシアとインドネシアも本音を言う。
「植民地の立場なんて」
「独立したいよ」
こう言ってだ。彼等もだった。
ベトナムの考えに賛成する。そしてカメルーンもだ。
いるが一言も話さないエジプトにだ。こう尋ねた。
「貴方も同じですね」
「・・・・・・・・・」
無言でこくりと頷いた。これがエジプトの返事だった。
こうして意見がまとまった。しかしだ。
インドがだ。ここでこう言った。
「オーストラリア達にも話した方がいいたいな」
「そうだな。オーストラリアとニュージーランドは比較的エイリスに好意的だがな」
「それでも植民地としては独立したがっているたい」
「それなら引き込める」
自分達のところにだと。ベトナムは淡々として述べた。
「私達も私達の願いがあるからな」
「その為に動くたい」
インドも応え。そうしてだった。
彼等は会議の後でタイに話すことを決めたのだった。独立のことを。
その代表はベトナムだった。彼女がタイのところに赴いて話した。
そのことを話してからだ。ベトナムはタイに問うた。
「タイはどう思うか」
「独立国が増えることですか」
「そうだ。そのことについてどう思うか」
「いい考えだと思います。ただ」
「ただ。何だ」
「日本さんもガメリカさんも中さんも貴方達の独立は認めるでしょう」
「しかしか」
「はい、ですがそれぞれ枢軸と連合に分かれています」
ベトナム達の独立を認めるだ。その三国は敵同士であることをだ。タイはベトナムに話した。
今彼等はタイの家、勿論タイの趣のその家の中で話している。テーブルに向かい合って座ってだ。
彼はだ。ベトナムにこのことを話したのだった。
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