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夢幻水滸伝

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第百九話 鱈と共にその七

「やはり神でしょうか」
「どんな神か」
 カマンダのその言葉にフルルが応えた。
「それも問題や」
「そうなのですね、キリスト教の神とは限らない」
「他の神かも知れん」
「少なくとも人ではない」
「人を超越した存在がやね」
「我々をこの世界に送っています」 
 これがカマンダの予想だった。
「おそらく」
「寝た時に」
「そうかと」 
 こう言うのだった。
「あくまで予想ですが」
「その予想多分当たっているから」
 フルルはカマンダに鋭い目で答えた。
「さもないと説明つかないから」
「そうですね、確かに」
「何かとね」
 この世界についてはというのだ。
「本当に」
「だから性格に深刻な難があると」
「星の人にはなれないのね」
「選ばれないのですね」
「その様に」
「サイコ殺人鬼なんかが星の人やったら」
 アチェベがこの仮定を述べた。
「ほんまに」
「その時はですね」
「どんなことになるか」
「私達の力が強いだけに」
「キチガイや屑が力を持ったら」
「これ以上の災厄はないですから」
「ほんまにそやからな」
「星の人の心が確かなのは」
 しみじみとした口調でだ、カマンダは述べた。
「それだけで有り難いことですね」
「ほんまにな」
「ええ、本当に碌でもない人があたい達みたいな力を持ったら」
 アレンカールは鱈を食べてから一杯飲んで述べた。
「そうなったらね」
「その時はですね」
「本当に最悪の災厄よ」
 こうアチェベに話した。
「よくある話よ、力を持ってはいけない人が力を持つ」
「権力なり暴力なり」
「そうなればね」
 まさにというのだ。
「自然災害以上の災厄よ」
「その通りですね」
「勿論あたい達も気をつけないといけないけれど」
「そうした輩にならへん様に」
「それでも最初からね」
「おかしな人が星の人になってない」
「そのことはいいことよ」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「それだけでも」
「俗に言う外道が星の人だったら」
「その時は」
「最悪の事態だからね」
「世界を救う力を悪事に使えば」
「それは最悪の災厄よ」 
 アレンカールは今度はこう言った。
「何にも勝るね」
「世界を救う力は世界を破壊する力にもなる」 
 こう言ったのはクッツェーだった。
「そういうことですね」
「そうやね」
 ニャメはクッツェーのその言葉に応えた。
「私等の力は世界を救う為にあるけど」
「それだけに強い力やけど」
「それを悪時に使ったら」
「ほんまにな」
 クッツェーはニャメに話した。 
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