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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百四十二話 学業成就とその十三

「ある人と」
「はい、文化祭の前から」
「そうだったんだね」
「柔道部の二年の人と」
 この人と、というのだ。
「はじまりました」
「そうだったんだ」
「実は柔道部の方々が」
 この部の人達がというのだ。
「夏休みに華道部に来られて」
「そこでなんだ」
「はい、お会いしまして」
 それでというのだ。
「華道のお話を聞かれに来たそうですが」
「部活同士の交流だね」
 この学園では結構あることだ、そうして親睦を深めていっているのだ。
「その時にだね」
「はい、お会いしてから」
 その時にというのだ。
「何度かお話する様になって」
「それでだね」
「運動会の後で告白を受けまして」
「それでだったんだ」
「私もお返事をして」
 そうしてというのだ。
「お付き合いがです」
「はじまったんだね」
「はい」 
 そうなったというのだ。
「そしてです」
「これからもだね」
「幸せにです」
「お付き合い出来る様に」
「神仏にお願いしました」
 あらゆる宗教のというのだ。
「そうしました」
「成程ね」
「そして」
「それがだね」
「終わりました、これからは」
 小夜子さんはさらに言った。
「このお願いを適える様に」
「その為にも?」
「努力していきます」
「神仏に頼むだけじゃなくて」
「神仏は自ら動く人を助けられますね」
「よく言われるしその通りだよね」
 僕はこう小夜子さんに答えた。
「人間やっぱりまずはね」
「自分が努力して」
「そしてね」
 まさにそのうえでだ。
「道が開けるからね」
「そうですよね」
「だから恋愛も」
「まずは自分で努力して」
「そしてね」
 本当にそのうえでだと思う。
「なるものだからね」
「努力しないと」
「何かを得ても」
 そうして神仏に願ってもだ。
「長続きしないし」
「神仏のご加護にですね」
「自分も努力して」
 この要素も加わってこそだ。
「ことは成るし続くから」
「だからですね」
「努力していくことだね」
「私自身がこの恋愛を」
「相手のことをわかって思いやって」
「そうですね、優しさがないと」
 小夜子さんはこのことがわかっている、人間優しさがないとどうしようもない。優しさといっても色々だけれど。 
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