八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百四十一話 お茶の後でその十一
「そうした人達みたいにです」
「なろうと思えば」
「それがどれだけ高い場所にあっても」
どちらの人もそうそう出来ることはしていない、本当に立派なことをしたと思う。
「目指して必死に努力すれば」
「それで、ですね」
「なれるかも知れないですしなれなくても」
それでもだ。
「努力した分だけ」
「それだけですね」
「人間としてレベルアップ出来るので」
「無駄ではないですね」
「そう思います」
「ピアノでもそうですね」
早百合さんはご自身がされていることからも話してくれた。
「努力すれば」
「その分だけですね」
「上手になります」
「それがピアノですね」
「芸術は確かに才能が必要ですが」
言うまでもなくピアノも然りだ。
「努力なしで何が出来るか」
「それはですね」
「私ははっきり言えます」
「何も出来ない、ですね」
「はい、ピアノも努力をして」
「ピアノを弾いてですね」
「弾く曲を勉強して」
そうもしてというのだ。
「そうしてです」
「よくなるものですね」
「はい」
まさにというのだ。
「何もしなければ」
「ピアノも弾かず曲も勉強しないと」
「何も出来ません」
「幾ら才能があっても」
「九十九パーセントの努力と一パーセントの閃きですね」
エジソンが言ったあまりにも有名な言葉だ。
「天才とは何か」
「そうでしたね」
「よく日本ではまず努力という意味で言われますね」
「九十九パーセントの努力が注目されて」
「実際は違う意味で」
エジソン本人が言った意味はだ。
「九十九パーセントの努力があっても」
「一パーセントの閃きがないとですね」
「何もならないという意味で」
「そうらしいですね」
「それで努力だけではとなりますが」
そこにプラスアルファつまり閃きが必要だというのだ。
「その閃きもです」
「それですね」
「どうして生まれるか」
一パーセントにしてもう一つの重要な要素はだ。
「それは努力からです」
「九十九パーセントの」
「モーツァルトはいつも作曲してピアノに向かっていました」
それこそ作曲していないと苦しいという位だ。
「そうしていたので」
「閃きもですね」
「楽譜が見えるので書くだけだと」
モーツァルトの多くの作品はそうして生み出したという。
「幼い頃から作曲ばかりしていて」
「ピアノに向かっていたので」
「つまり努力ばかりしていて」
「閃きが出ていましたね」
「音楽が生活だった」
それこそモーツァルトにとっては息をする様なものだったのだ。
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