おっちょこちょいのかよちゃん
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20 訪れた援軍
前書き
《前回》
異世界から来たオリガと対面したかよ子、長山、そして小春。長山を奪取を目的とするオリガの一瞬で生物の体をバラバラにする能力に怯えるかよ子。しかし、オリガのその能力はなぜかかよ子には通用せず、かよ子はオリガと激戦を繰り広げる。だが、丸岡修という男がオリガの援護に現れ、長山は丸岡は戦争をしていた頃の日本に戻す事が彼らの目的と知る!!
杉山達は敵のいる場所を探す。
「なかなか見つかんねえな」
(くそ、山田・・・。やられてなきゃいいんだが・・・)
その時、共について行た石松がある事に気付いた。
「これでは見つからんな」
「どうしてだブー?」
「おそらくお主らに気付かれぬような結界を張っているに違いないな。某に任せよ」
石松は刀を振りかざす。その時、杉山達は急に川原の方に今まで見えなかった姿があった。その姿は・・・。
(いた!あれは・・・!!)
かよ子も長山もこれでは生きて帰れない予感がした。ようやくオリガの弱点を掴めたと思いきや、援軍が現れてしまえば、いくら博識な長山でも簡単に弱点を見いだせないかもしれない。
「あ、貴方も異世界から来たの!?」
かよ子は丸岡修に質問する。
「いいや、俺はこの地球の人間だよ。俺はこの日本が戦争に負けてから弱くなったと聞いた。そして俺は考えた。この日本を変えるには武力を取り戻すと。それで我が所属する組織は死によってこの世から追放され武力を必要としてきた人間達が住む世界と繋げ、協力を要請したのだ」
「あ、貴方達が・・・!!」
かよ子は気づいた。あの地震擬きの現象は彼が、いや、彼が属する組織が異世界とこの世界を繋げた事で発生したものだと。
「そうだ。この日本は弱くなりすぎた!平和何かに頼ってな!」
「そ、そんなの間違ってるよ!」
「なら、お前みたいな小学生に日本が護れるのか!?」
「そういう訳じゃないけど・・・」
「なら我々の活動を邪魔するな!その為にお前を殺す!だが、オリガの能力がなぜか効かなかったからな。さては凡人とは異なる『何か』があるな!」
「う・・・!!」
かよ子はこの男が何を言っているのか一瞬判らなかった。
(ぼんじんと異なる何かって?)
しかし、それを考える隙はなく、丸岡は襲いかかってくる。丸岡はかよ子に銃を向ける。かよ子は石の能力を得て防ごうとした。
「そんな手は効かんぞ。俺の能力の一つとしてお前は『すぐに打ち倒せる敵』として認識されるよう設定した。勝ち目はない!」
かよ子は震えた。勝てないのかと。
「オリガ、あのガキを捕えろ!」
「ええ!」
オリガは長山を捕まえにかかる。長山は小春を連れて逃げようとした。と、その時、オリガに電撃が浴びせられた。かよ子も、長山も、小春も、丸山も、周りを見回した。
「そこにいたな!」
(す、杉山君!!)
その場には杉山、大野、まる子、ブー太郎からなる組織「次郎長」、そして隣町の小学校の組織「義元」がいた。
「はあ、はあ、見つからないな」
三河口と北勢田は北勢田の隣人である長山と小春の兄妹を探すもなかなか見つからなかった。
「町中よりもっと広い所にいるかもしれんぞ」
「みたいだな」
その時、何らか電気がショートするような音を三河口は耳にした。
「北勢田、河原の方かもしれない!あっちはまだ見てないしな」
「わかった!」
二人は河原へと急いだ。
「てめえ、何してんだ!」
杉山は激昂した。
「何って?俺達は邪魔者を排除しているだけだが?」
丸岡は平然と答える。
「そいつらは俺達の学校の友達だ。邪魔者じゃねえ!」
(す、杉山君!!)
「しかし、ここの場所はお前らに見えないようにしてある筈だ。なぜ見える!?」
「その理由は、某がお主の結界を破壊したからである」
丸岡の後ろで声がした。
「お、お前は!?」
「某は森の石松。お主らに対向する為に来た」
「森の石松だあ!?」
「貴方も消す対象になるわね」
オリガは石松を見て殺害しようとした。
「やべ、石松がやられる!」
大野は草の石の力を利用し、河原の草を操作してオリガの手足に絡ませ、動けないようにした。
「な、何よこれ!?」
「今ださくら!あいつを草ごと燃やせ!」
「うん!」
大野の命令でまる子は炎の石の力を行使した。炎がオリガを襲う。
「やったか?!」
しかし、オリガは無傷だった。草は燃えたが、オリガは火傷すら全く負っていない。
「君達、このオリガって人には真向からの攻撃が聞かないんだ!」
長山が皆に教えた。
「なんだって!?」
「む、よくも教えてくれたわね!」
オリガは長山に怒りを向けた。しかし、長山を殺す事は丸岡の意に反する為にできない。彼を生け捕りにしなければならなかった。オリガは電撃やかよ子のカッター攻撃で体を一部傷つけられたが、それでも長山を追う。
「お、おにいちゃんをとらないで・・・!!」
小春が切実に兄を守ろうとした。
「それなら貴女もお兄ちゃんと一緒に行く?オサム、どうかしら?」
「それも悪くねえな」
オリガは長山の妹に飛びかかった。
「やめろ!僕の妹に何をする!」
「このやろ!」
山口が加勢しようと河原に降り、矢を放った。オリガの足元の地面に矢が刺さると、砂埃が舞い上がった。オリガの視界が遮られた。
「川村、ヤス太郎、手伝ってくれ!」
「よし!」
川村も河川敷に降り、長山を、山口は小春を確保した。
「ヤス太郎、俺達を浮かせろ!」
「了解でやんす!」
ヤス太郎はパチンコを発射した。山口達は浮上した。
「う・・・、どこに行ったの!?」
オリガが確認できた時には既に遅かった。長山達は既に川原上の道路に引き上げられていた。
「『浮き玉』でやんす!」
「この野郎、逃がさんぞ・・・!!」
丸岡は追おうとするも、その前に石松が立ちはだかる。
「ただでは済まさんぞ、お主!」
こうして戦いは激しくなった。
後書き
次回は
「大日本帝国の復活」
かよ子の戦いの場に集結した、「次郎長」、「義元」。三河口と北勢田もその場に到着する。そしてオリガに丸岡と生死と長山を賭けた死闘を続けていく・・・。
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