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八条学園騒動記

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第五百二十八話 お見合いの前にその八

「よくないと思います、それにそれを他の人にです」
「押し付けますと」
「これもまたです」
「よくないですね」
「はい、あくまで」
「それは自分の中で、ですね」
「人にあれしろこれしろとです」
 強制してはというのだ。
「よくないです」
「それが正しいことであっても」
「自分が正しいと思ってそれを押し付けるなら」
 そうした行為はというのだ。
「騒動の元です」
「宗教と同じですね」
「どんな宗教も押し付けては」
「よくないですね」
 この時代の連合の考えだ、実際に他の宗教への強制は思想及び信仰の自由に反すると法律でも否定されている。
「それも」
「それと同じなので」
「だからですね」
「それを行う人なら」
 この場合もというのだ。
「やはりです」
「お見合いをしても」
「結婚は」
「考えるべきですね」
「そうかと」
 こうマリアに話した。
「やはり」
「正しいと思えることでも」
「自分が動かないで他の人にさせたり」
 それにというのだ。
「強制するのなら」
「よくないですね」
「自分が正しいと思っていても」
 それが自身の倫理観になっていてもというのだ。
「それでもです」
「他の人から見れば」
「正しいとは限りません、まして」
「それが強制となれば」
「最悪犯罪になれば」
 その時はというのだ。
「正義ではありません」
「暴走すればですね」
「もうその時点で」
 自分が幾ら正しいと思っていてもというのだ。
「正しいことではです」
「ないです」
「その逆です」
 正しいどころかというのだ。
「悪です」
「そうなりますね」
「はい、ですから」
「そうしたところもですね」
「ご覧になって下さい」
「そうですね、自分が正しいと思っていても」
「若し暴走したら」
 その時点でというのだ。
「過激派です」
「彼等と同じになりますね」
「テロリストに。若しくは」
 ミンチンはマリアにさらに話した。
「カルト教団ですね」
「そうなりますね」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「自分が正しいと思っていましても」
「暴走しないことですね」
「十字軍もそうでしたし」
「その宗教の押し付けどころか」 
 マリアは先程の話もした。
「最早狂気ですね」
「十字軍はならず者の集まりでした」
 ミンチンは連合で言われている十字軍の話もした、これは歴史を見るとあながち間違いではないことだろう。 
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