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夢幻水滸伝

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第百三話 大国の狙いその九

「難しいっすよ」
「そやねんな」
「今も苦労しているっす」
 日本語を学ぶことについてはというのだ。
「髪の毛が抜けそうっす」
「いや、それはあかん」
 髪の毛の話についてはだ、ミッチェルはすぐにこう返した。
「それが抜けたらな」
「駄目っすね」
「髪の毛が抜けん位に苦労してな」
「学ぶべきっすね」
「そや」
 そこはというのだ。
「さもないと後悔するで」
「私は女の子っすが」
「女の子でも禿げる」
 この現実をだ、ミッチェルは指摘した。
「そうなるで」
「女の子でもっすか」
「そや、女の子でもな」
 それでもというのだ。
「お鬚も生えたらな」
「髪の毛が抜けるっすか」
「確かに男より少ないけどな」
 禿げる可能性、それはというのだ。
「抜ける量もすくないしな」
「それでもっすか」
「禿げることは禿げる」
 ミッチェルはまた言った。
「そやから気をつけるんや」
「では洗う時もっすか」
「毎日洗うのはええけどな」
「私起きてる時は髪の毛長いっすから」
「洗うことにはやな」
「気を使っているっすよ」
 その具体的な洗い方もだ、セリューは話した。
「シャンプーからリンス、コンディショナーまでして拭き方もっす」
「気をつけてるんやな」
「そうしてるっすよ」
「それはええが」
 それでもとだ、ミッチェルはセリューにあらためて話した。
「洗い過ぎもな」
「危険っすか」
「そや、シャンプーも使い過ぎたらな」
 そうすればというのだ。
「髪の毛痛めるっすな」
「そうっすか」
「髪の毛はちゃんと洗わないと駄目だけれど」
 フォークナーは肉も野菜も食べつつ述べた。
「洗い過ぎてもよ」
「駄目っすね」
「そうよ、あと食べものもね」
 こちらもというのだ。
「気をつけてね」
「脂が多いとっすか」
「そうよ、毛根が脂で詰ってね」
 そうなってというのだ。
「よくないから」
「だからっすね」
「食べものにも気をつけてね」
「そうするっす」
「アメリカはそうした食べものが多いけれど」
「その多さたるや」
 デリーロも言ってきた。
「何というか」
「かなりのものね」
「先程お話した通り」
「肉の食べ過ぎっていうのは」
 ホイットマンも述べた。
「事実やろな」
「ステーキにハンバーガーにフライトチキンにね」
 フォークナーは何処かおかま口調の関西弁で話した。 
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