八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百三十五話 読書部の中でその二
「それでね」
「雪のせいで死んだことも因果応報っていうのね」
「そうも思うよ」
「そうなのね、というか」
「というか?」
「いや、日本って本当に地震が多い国ってことはね」
チェーチリアさんはまたこのことについて話した。
「あらためてわかったわ」
「再認識したっていうのね」
「本当にね、困ったことよね」
「困ったっていうか」
その日本に生まれ育っている僕にしてはだ。
「もう言っても仕方ないから」
「そういうものだっていうことで」
「うん、確かに戦争は避けられるけれどね」
その時の政府や国民が賢明ならだ、お互いにそうであればそれで避けることが出来る。戦争はあくまで人災だ。
けれどだ、災害つまり天災はだ。
「地震や雷、火事は避けられないから」
「そうよね」
「台風もね」
これもあるから余計に怖い。
「台風来たら自衛隊も逃げるしかないから」
「あれっ、災害が起こった時こそ」
チェチーリアさんは僕のその言葉にすぐに聞き返した。
「自衛隊じゃないの?」
「海上自衛隊と航空自衛隊はね」
この二つの組織はだ。
「船と飛行機がダメージ受けたら駄目だから」
「それでなのね」
「そうしたものはね」
艦船や航空機はだ。
「真っ先に安全な場所に避難させるんだ」
「そうするの」
「そう、そしてね」
その後でだ。
「災害救助に向かうんだ」
「そうするの」
「陸上自衛隊の人達は真っ先に向かって」
大嵐の中でもだ、本当にお疲れ様と言いたい。
「そしてね」
「海上自衛隊と航空自衛隊は」
「まずはそうしてからね」
大切な兵器を安全な場所まで移動させてだ。
「災害に向かうんだ」
「災害に向かうのは絶対なのね」
「そうだよ、これが地震とかなら」
これは台風の話だ、あくまで。台風は暴風で艦船や航空機を激突させたりするから問題となるのだ。
「すぐに向かえるけれど」
「台風はそこからなのね」
「この二つの自衛隊はね」
「それはね」
「わかるよね」
「だって。海上自衛隊って海軍で」
他の国ではそうした認識でそれぞれの国の言葉で日本軍と罹れたりもする、海上自衛隊も海軍になる。
「航空自衛隊は空軍よね」
「そのままね」
「だったら軍艦や飛行機がないと」
「どうにもならないから」
「まずはそうした兵器は、なのね」
「安全な場所に避難させるんだ。ただそっちに関係していない人は」
船に乗ったりパイロットや整備の人以外はだ。
「災害に向かうけれどね」
「やっぱり災害が第一なのね」
「正直自衛隊の敵って」
「他の国よりも、なのね」
「災害がね」
もう何といってもだ。
「敵になってるね」
「そうみたいね」
「そっちで動く方がずっと多いし」
というか戦争で動いたことは自衛隊はまだない、幸いにして。
「災害は起こるものだから」
「地震はチリもだけれど」
チェチーリアさんはお国のペルーの南の細長い国の名前も出した、この国も地震が多いことで知られている。
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