八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第三百三十三話 池田屋騒動その十二
「そんなこともあったけれど」
「よくそれで満州から帰った人怒らなかったわね」
「だって偉い大学の教授や新聞記者が言うから」
知識人達がだ。
「誰もね」
「反論出来なかったのね」
「反論しても」
それでもだ。
「一般市民と新聞や雑誌押さえている人達が相手だと」
「テレビもあるしね」
「勝負にならなかったから」
「どうにもならなかったのね」
「北朝鮮に行くこともね」
このことについてもだ。
「ある新聞が大々的にやってだし」
「それで今も責任取ってないのね」
「そんな連中だとね」
「餓鬼ね」
「悪魔だと相当外道な部類だよ」
「そんな連中ね」
「幕末で一番嫌われてるのは井伊直弼だろうけれど」
もう文句なしの幕末最大の悪役だと思う、何度も思うけれど。
「この人だってね」
「そんな卑しいことしないわね」
「独善的で独裁的だったけれど」
その潔癖症、完璧主義、芸術家肌が完全に裏目に出てだ。
「それでも卑しくはなかったよ」
「卑怯でも卑劣でもなかったのね」
「そうした連中と違ってね」
しかもこうした連中は他人にはやたら謝罪しろと言う、しかし自分自身が謝罪することは絶対にない。
「堂々としていたよ」
「それが悪いことでも」
「悪いことと認識していなかったかも知れないけれどね」
これはこれで悪だ、悪を悪と認識することも重要だ。百パーセントの善意でもそれは主観で他の人にとっては悪であったりするのだ。
「それでもね」
「井伊直弼さんは堂々としていて」
「卑怯じゃなかったから」
「そうした人達よりはましね」
「遥かにね」
多くの人をとんでもない法解釈で殺したけれどだ。
「それでもね」
「卑怯じゃないってね」
しして卑劣でないこともだ。
「それだけでね」
「大きいわよね」
「イデオロギーがどれだけ大事か知らないけれど」
ここで言うのは共産主義だ。
「それでもね」
「卑怯だとね」
「駄目だよ」
イデオロギーの為に嘘を言ったり誰かを罵ることはだ。
「ましてやそれで人が死んでるのなら」
「余計にね」
「さもないと」
それこそだ。
「人ですらなくなるよ」
「餓鬼になるのね」
「仏教で言うね」
「それでキリスト教だと」
「悪魔でもね」
悪の権化というその中でもだ。
「一番質が悪い」
「そうした連中になるのね」
「悪でも卑しいと」
この要素が入るとだ。
「とんでもないことになるよ」
「そうね、そういえば新選組は悪役になっても」
鞍馬天狗なんかではそうなっている。
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