しおりが登録されていません

 | 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九十七話 南洋の会合その四

「恐ろしい勢力だ」
「だからどう勝つか問題ですね」
「ほんまにそうですね」
「ここは」
「そうだ、アメリカと中国が強敵だ」
 太平洋の覇権を賭けた戦いの中ではというのだ。
「よくわかっておくことだ」
「承知してます」
「ほんまにこの二つの勢力ですね」
「警戒すべきか」
「そうなる、その次に中南米とアフリカの連合だ」
 この勢力だというのだ。
「技術力は低く装備も悪いが」
「ここも数多いですね」
 このことをアユが指摘した。
「ほんまに」
「そうだ、諸勢力の中で一番技術が低くまだ国力も発展途上だが」
 それでもというのだ。
「やはり数が多い、星の者達までな」
「それ故にですね」
「あの勢力も侮れない、神星は一人だがな」
「アレンカールさんですね」
 アユは彼の名前も出した。
「確かにあの人は強いです」
「六将星の一人でな」
「それで、ですね」
「あの勢力も侮るな」
「わかりました」
「神星とか星の数で言うと日本やな」
 ロシティーがこの勢力のことに言及した。
「何と言うても」
「特に神星は三人いるわ」
 シェリルがロシティーに応えた、言いつつおちょこの酒を飲み自分で注ぎ込んでまた飲んでいる。の味方は実に美味そうなものだ。
「これが問題ね」
「そうだな、技術力もそれなりだ」
 リーはシェリルに述べた。
「アメリカの次位だ」
「大体そうね」
「一つの国としての国力は太平洋で第三位だ」
「アメリカと中国に次ぐわね」
「侮れない勢力だが」
 しかしとだ、リーもまた酒を飲みつつ述べた。
「それでもだ」
「勢力としては小さいわね」
「人口が少ない」
 勢力としてはというのだ。
「一億四千万、覇権を争う諸勢力では最も少ない」
「それに比例して国力もね」
「低い、確かに一国としての総生産は高いが」
 それでもというのだ。
「勢力としては小さい」
「それでなのね」
「あの勢力が太平洋を統一する可能性は少ない」
 リーはきっぱりと言い切った。
「無論我々もだ」
「日本を最初に倒す」
「そう考えている、あの勢力を倒してだ」
 そうしてからというのだ。
「その後でだ」
「次ね」
「そうだ、他の勢力に向かおうと考えている」
「それがいいわね、日本の利点は神星と星の者の数ね」
「それがあるが」
「勢力としては小さいから」
「一番弱い、その勢力をだ」
 まさにというのだ。
「最初に叩くぞ」
「そうしてからなのね」
「アメリカも中国も叩く、技術や数の違いはだ」
 そうしたものはというと、とだ。リーはさらに述べた。
「我々の知略で補おう」
「奇襲や急襲で攻めるのね」
「そうだ、守りは任せることだ」
「十絶陣ね」
 シェリルはリーが持っているこの神具の名を出した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧