八条学園騒動記
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第五百十六話 本をなおしてその三
「構わない」
「強制労働で死んでも」
連合ではそれで凶悪犯を使い潰すのだ、凶悪犯の人権は一切考慮しない連合ならではのやり方である。
「いいのね」
「別にな」
「そこまで嫌いなのね」
「そうなった」
「あんたもよっぽど怒ってるのね」
「中学の時家に来るのを見てな」
そしてと言うのだった。
「次第に来るなとな」
「思う様になったのね」
「二度ととな」
「それでもお母さんがいたから」
その親戚のだ。
「中々なのね」
「親父もお袋もな」
「言えなかったの」
「中々な」
「それで図々しく来続けていて」
「挙句にな」
洪童はさらに話した。
「家もなくしてな」
「家賃とか払えなくなったの」
「とにかく働かないからな、生活保護もな」
「身体丈夫だったのね」
「それが明白だったからな」
「貰えなかったの」
「役所でも評判が悪くてな」
このこともあってというのだ。
「生活保護もなくてだ」
「それでなの」
「家賃も払えなくなってな」
「家もなくなって」
「それで宗教施設のお世話になったが」
そこでというのだ。
「悪口を言いまくった」
「お世話になっていても」
「とかく恩をな」
「感じない人だったのね」
「全くな」
「奥さんにもそうで」
「爪切りだぞ」
洪童は忌々し気に言った。
「爪切りまで持って行ったなんてな」
「余程恩師らずね」
「ついでに甲斐性もなくてな」
「あとケチ?爪切り位」
ナンシーはこのことについて思うことを述べた。
「買ってね」
「おいてもいいな」
「自分でね」
「そうだ、ケチでもあった」
洪童もその通りだと答えた。
「器も小さくてな」
「爪切りまで言う位ね」
「しかもそれを平気で他人で言うな」
「無神経さよね」
「それを恥にも思わない、あとだ」
「あと?」
「冷たい奴だった」
「自分だけの人だったみたいだしね」
ナンシーはこのことも聞いてわかった、それで今も言うのだ。
「それじゃあね」
「冷たい奴だった、自分さえよかったらだ」
「いいっていう人だったのね」
「ちなみにケチとか冷たいはな」
こうした要素についてだ、洪童はナンシ―に話した。
「韓国だと最大の罵倒語だ」
「あんたもあえて使うのね」
「事実だからな」
それでと言うのだった。
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