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八条学園騒動記

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第五百十五話 洪童の結論その五

「駄目よね、絶対に」
「あんなのをしたらな」
「それこそ破滅よね」
「お前が今言ったな」
「死ぬって」
 ナンシーは自分のこの言葉をまた出した。
「言ったけれどね」
「実際にそうなるからな」
「身体全体がボロボロになって」
「幻覚とか見て精神も破壊されてな」
「挙句にはね」
 それこそとだ、ナンシーはさらに話した。
「最後はね」
「死ぬからな」
「廃人になってね」
「そうなるからだな」
「だからね」
 それでとだ、ナンシーはまた言った。
「あんなものはね」
「絶対にしたら駄目だ」
「悪い遊びね」
「あくまでいい遊びをしないとな」
 遊びをしてもというのだ。
「自分を磨くところかな」
「廃人になって死ぬから」
「あんなものはするな」
「その通りね」
「あれは毒だ」
 麻薬、それはというのだ。
「毒はするな」
「絶対にね」
「いい遊びをしろっていうな、そしてな」
 洪童はこうも言った。
「遊びも何でも溺れるな」
「のめり込んで」
「溺れるとな」
 そうなると、とだ、ここでまた言った洪童だった。
「文字通り溺れ死ぬからな」
「遊びにも」
「そうなるからな」
「それも駄目ね」
「ああ、駄目だ」
 本当にというのだ。
「それはな」
「つまりのめり込まない程度に遊ぶといいってことね」
「そうなるな」
「そうよね、とにかく遊びもね」
「自分を磨くものになる」
「そういうことね」
「この世にあるものは何でもな」
 それこそとだ、洪童はまた言った。
「自分を磨く為にある、ただ正しくしてだな」
「あんたが言う人だとね」
「遊んでもな」
「それで自分は磨けないわね」
「悪くなるだけだ」
 遊び、それをしてもというのだ。
「そいつの母親もそうだったしな」
「そうえいば遊んでばかりだったって言ったわね」
「外に出て買いものをしたり色々な場所に行ってな」
「遊んでたのね」
「そうしてばかりでな」
 それでというのだ。
「他のことにはな」
「子供の面倒見なかったのね」
「その馬鹿を甘やかしてばかりでな」
「遊びから身に着けなかったのね」
「何もな」
 それこそというのだ。
「俺はそういう奴も知っている」
「あんたも色々あったのね、じゃあね」
「じゃあ。何だ」
「あんたそこまでわかってて深みあるから」 
 人としてというのだ。
「それを上手に出してたらね」
「それならか」
「もっと早くもててたでしょうね」
「そうだったのか」
「正直今のあんた。カムイもね」 
 もてようと必死になっていたもう一人もというのだ。 
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