夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第九十三話 奈良会議その七
「韓国文学の本ですが」
「確か結構有名な古典やな」
「はい、知力と政治力を上げてくれて」
そしてとだ、李は中里に話した。
「色々な芸も授けてくれます」
「そうした書か」
「お笑いでも何でも」
「ほお、じゃあ自分相当な芸人さんやな」
「自信があります」
芸にはとだ、確かな声で話した李だった。
「そやから何でもです」
「芸やとか」
「見せられますで、そして現実の世界でも」
「韓流スターか」
「そこを超えて世界一の俳優かコメディアンになりますわ」
「そうか、頑張るんやな」
「絶対に」
李は中里に明るく話した、そうして彼から離れ奈良の街に消えていったが中里は彼を見送ってから綾乃に言った。
「悪い奴やないみやいやな」
「韓国はこっちの世界では統一されててな」
それでとだ、綾乃も中里に話した。
「善政敷かれてるらしいで」
「そうなんか」
「あの子によってな、別に何処とも揉めんで」
「平和か」
「そうらしいで、そやからな」
李、彼はというのだ。
「星の子に相応しくな」
「ええ奴か」
「そやで、裏表もなくて」
性格的にというのだ。
「ちょっとお調子者なところあるけど」
「根っこは確かやな」
「そうした子やで」
「そうかそれでやな」
「あの子も太平洋を統一したらな」
「仲間になるんやな」
「そうなるで」
まさにと言うのだった。
「あの子にしても他の星の子達もな」
「そうやねんな」
「ちなみにあの子戦はあまり得意やないで」
「芸人やからか」
「あの奪命流星って護身用のもんでな」
「戦に使うにもか」
「あまり向いてないそうやし」
そうした神具だというのだ。
「そやからな」
「戦は不得意か」
「あくまで芸人でな」
そうした職業でというのだ。
「別にな」
「戦には入らんか」
「あの子もそれがわかってて韓国の国力も見てな」
「戦には入らんか」
「そうみたいやで、あの子が考えてるんは」
「さっき本人が言った通りにやな」
「韓国とあそこの民がどうなるか」
中里は考える顔で述べた。
「それが第一やねんな」
「そやで、そうした子やで」
「大した考えやな」
「そやね、覇権は最初から考えてなくてな」
それでというのだ。
「国と民や」
「その二つをどう守るか」
「それを考えてやで」
「芸人やからおちゃらけてるって思ったら」
「芸人さんでも真面目にせなあかんやろ」
「ああ、お笑いこそな」
人を笑わせる、それならだ。
「真剣に考えなあかんやろ」
「さもないとええお笑いは出来んからな」
「そやからね」
「あいつも真面目やねんな」
「心が確かやねんで」
「真面目な芸人さんやな」
「そやで、まあお調子者やけど」
それでもというのだ。
ページ上へ戻る