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八条学園騒動記

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第五百十四話 真理の実行その三

「反権力ならいいと言ってな」
「しかも無関係なのに殺された人達のことも考えない」
「遺族の人達の感情もな」
「本当に変な店員さんね」
「悪い意味でな」
「つまり馬鹿ってことね」
「どうしようもない位な、俺が会ってもな」
 洪童がだ、そうなってもというのだ。
「馬鹿だと思っていた」
「やっぱりそうなるわね」
「白痴と同じだ」
 そこまで愚かならというのだ。
「生きている価値もない位だ」
「無関係に殺された人、遺族の人達の気持ちがわからない」
「わかろうともしない」
「それで権力に反対するなら殺人をしてもいい」
「それも無関係のな」
「しかもそのテロリストの目的も考え様としない」
「そこまで愚かだとな」
 それこそというのだ。
「白痴と変わらない、それも悪事を為す白痴だ」
 白痴が何もしない、常に善なる存在だということも間違いだ。中には無自覚に犯罪行為を犯す場合もある。そうした場合この時代の連合では二十世紀の様に責任能力なしとみなされて無罪とはならない。裁判の結果罪状が問題となり有罪となる。
「それならな」
「生きていても仕方ないってことね」
「被害者の遺族の前に突き出せ」
 その様な愚か者はというのだ。
「自分が法律すら否定しているからな」
「法律の保護外に置いて」
 連合にはこうした刑罰も存在する。法律の保護外に置かれるとそれこそ何をされても訴えることも何も出来ない。
「そうしてな」
「それがいいわね」
「そしてそんな馬鹿を店員に雇うなんてな」
「かなり人を見る目がないわね」
「権力に反対すると言う奴がだ」
 そう自称してというのだ。
「店に押し入って強盗をしてもいいのか」
「その人の論理だとそうなるわよね」
「そんな馬鹿を雇うとなるとな」
「お店の仕事が出来ても」
「論外だ」
「人を見る目がないことは事実だからね」
「そんな店が長い間続くか」
 そこまでの愚か者を採用する様な人を見る目でというのだ。
「どうせ他の店員もな」
「まともなのいなくて」
「まともな経営が出来なくなってな」
「潰れるっていうのね」
「それどころかよく三年ももったな」
「それ位の話ね」
「お前のひいひい祖父さんも凄いのと出会ったな」
 そこまで愚かな店員と、というのだ。
「どうにもならない馬鹿だ」
「私もそう思うわ、流石にね」
 ナンシーにしてもだった、思うことは。
「そこまでの馬鹿はね」
「どうしようもないと思うな」
「もう何言ってもね」
「わからないしな」
「わかろうともしないでしょうし」
「生きていてもな」
「仕方ないレベルね」
 洪童の言う通りにというのだ。
「というか私のお父さんお母さんだとね」
「ご両親がどうしたんだ」
「私がそんなこと言ったら泣くわよ」
「自分達の子供がそこまで馬鹿なのかってだな」
「そうなるわよ」
「俺も親も同じだな」
 洪童もナンシーのその話を聞いて述べた。
「正直な」
「そこまで馬鹿だとよね」
「親父もお袋もな」
 ナンシーと同じだった、洪童も両親のことを話に出して話した。 
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