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オズのファイター大尉

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第九幕その七

 ヤマネは大尉にこんなことを言ってきました。
「いや、大尉さんは久し振りだよね」
「うん、ここに来たのはね」
 実際にとです、大尉はヤマネに答えました。
「結構前だったね」
「そうだったよね」
「けれどね」
「こうして今来てだね」
「楽しんでるよ」
「それならだよ」
 アライグマもいます、それで一行に言ってきました。
「存分に楽しんでね」
「そうさせてもらうね」
「そうしてくれたら僕達も嬉しいしね」
「それではね」
「僕達ここにずっといるけれど」
 世界樹の中にというのです。
「とてもいい場所だよ」
「食べものは一杯あるしね」
「お水もあちこちに樹液が湧いていてね」
「それを飲めて身体も洗えるから」
「快適だね」
「凄くね」
 極めてというのです。
「本当にいい場所だよ」
「私もそう思うよ」
「食べものを洗うことにも困らないよ」
 アライグマは彼の特性についても言います。
「お水も一杯あるから」
「いいことだよね」
「沢山の生きもの達が楽しく暮らせる」
「そうした場所だね」
「そうだよ、本当にね」
 アライグマは無花果を食べつつ言います。
「快適そのものだよ」
「そういえばここには今鳥さん達いないね」
 ふとトトがこのことに気付きました。
「一杯いるのに」
「この近くには今はいないね」
 実際にとです、狐がトトに答えました。
「彼等は飛べるからね」
「だからだね」
「他の層に移動しやすいし階段を使えば」
「移動出来るしね」
「だから今はここにいないかな」
 狸も言ってきました。
「離れたところにいるのかもね」
「同じ層でもだね」
「この層も広いからね」
 幹と葉が幹を中心にかなり拡がっています、円形ですがその縁がかなりの広さになっているのです。
「だからね」
「それでなんだね」
「そう、同じ層にいても」
「離れた場所にだね」
「いるのかもね」
「まあすぐに会えるよ」
 ジャックは皆に笑顔で言いました。
「だからね」
「それでだね」
「ここは会えないと思わずに」
「次に会う時を楽しみにしておく」
「それがいいわね」
「次の機会ってことね」
「そう、オズの国だから」
 それでと言うジャックでした。
「今は皆で楽しく食べてね」
「どれも美味しいわよ」 
 ドロシーは今は大尉がそのサーベルで奇麗に切ってくれたメロンを食べています。実によく熟れているメロンです。
「だからね」
「それで、ですね」
「皆でお腹一杯食べて」
「それからですね」
「上の層に行くんですね」
「さらにそうするんですね」
「そうしましょう、まずは食べましょう」
 こう言ってでした、ドロシーが率先して食べてです。
 一行は自分達のところに来てくれた世界樹の気のいい住人達と楽しく食べました、その後で皆と笑顔で別れてです。
 そのうえで上に上にとさらに昇っていきますが三層進んだところで一行はペンギンによく似た鳥を見ました。するとトトはこんなことを言いました。 
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