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夢幻水滸伝

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第九十話 大和の四人その六

「今回は最後まで雇うけれど」
「それで終わりだ」
「もう雇いはしないわね」
「そうする」
 こうターリャに答えた。
「これからはな」
「わかったわ、そしてはね」
「あちらもまた」
「同じだと思うわ」
「私達は合わない」
「お互いにね」
「このことは仕方ないことだ、最後は彼女達も私の軍門に降るが」
 それでもというのだ。
「今はいい」
「今後雇うことはせず」
「好きにさせる」
 こう決めたのだった。
「その様にな」
「わかったわ、ではな」
「ええ、その様にね」
「していく」
 こう言ってだ、エカテリーナは四人をその契約だけにして以後彼女達を雇うことはしなかった。そうしてだった。
 四人はロシアを後にしたが奈良に戻ってから言うのだった。
「何か合わんかったな」
「そやな、ロシアは」
「寒かっただけやなくてな」
「女帝さんがな」
 四人も彼女について言うのだった。
「どうもな」
「相性が悪いな」
「あの人とは合わんな」
「考え方とか全部な」
 こう言う、そしてだった。
 ここでだ、由香が三人に言った。
「女帝さんもそう思ってるやろし」
「それでやな」
「もう女帝さんもうち等に声かけんな」
「そうなるな」
「そや、まあそれなら他の雇い先に行くか探してな」 
 そうしてとだ、由香はこの世界にもあるポテトチップスを食べながらそのうえで仲間達にこう提案した。
「仕事してこな」
「そやな、日本でもな」 
 自分達がいる国でもとだ、紗枝が述べた。
「色々な勢力あってどの勢力も忙しいし」
「そやったらな」
「もう日本のどっかの勢力から声かかったら行こうか」
「そうしよな」
「太平洋の色々な勢力にも行ったけれど」
 そうして働いたがとだ、紗枝はさらに言った。
「やっぱり日本が一番やりやすいわ」
「地元やしな」
 その理由は瑠璃子が話した。
「それだけにやりやすいわ」
「そやね」
「それはあるわ」
「はっきりと感じるわ」
 他の三人もそれぞれスナック菓子を食べつつ応えた、コーラやサイダ―等炭酸飲料も楽しんでくつろぎながら話している。
「やっぱりうち等のホームグラウンドは日本や」
「太平洋の他の勢力も悪ないけどな」
「それでも日本が一番やな」
「ほんまにな」
 瑠璃子は氷を入れてそれで冷やしたサイダーを飲みつつ言った。
「それが一番やな」
「あれやね」
 今度は雅美が言った。
「うち等が仕えるとしたら日本の誰かかいな」
「仕えるとしたらそやな」
「日本の先輩の誰かやね」
「私等に優しくしてくれる人達やで」
「ほんまそう思うわ、けど前の前に契約して働かせてもらったドイツの先輩」
 雅美は困った顔になって仲間達に話した。 
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