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夢幻水滸伝

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第八十九話 東国統一その十一

「今結構やばいみたいだぜ」
「やばいっていうと?」
「ああ、今あそこには神星が二人いるだろ」
「紫さんと芥川さんだね」
「もう一人来たらしいぜ」
 新たな神星の者が加わった、そうなったというのだ。
「六将星の一人がな」
「神星が三人って」
「すげえよな」
「アメリカと中国、南洋がそれぞれ二人ずつっていうけれど」
「ロシアもな」
 幸田が蝦夷の北のことで気にかけているこの国もというのだ。
「あそこも二人でい」
「それでこういった勢力はもの凄いことになってるけれど」
「あっちは三人になったそうだな」
「それは怖いね」
「神星の奴は格が違うからな」
 他の星の者達と比べて、というのだ。
「だからな」
「近畿は今でも勢力大きいのにね」
「ああ、日本で一番勢力がでかいな」
 人口密集地域で各産業が日本で最も発達している地域だ、それだけに豊かさは他の地域より上である。
「しかも星の奴だってな」
「多いしね」
「これまでで十人だったんだ」 
 東国よりも多かったのだ。
「そこにもう一人入ったんだ」
「それも神星の人がね」
「そうなったからな」
「相当なものだね」
「だからな」
 それ故にというのだ。
「こっちも相当用心しねえとな」
「やられちまうな」
「神星が一人入るとでかいぜ」
 その絶大な力故にだ、実際に近畿は綾乃と芥川の力でかなりの勢力になっている面があることも事実だからだ。
「だからな」
「近畿にはだね」
「これから用心していかねえとな」
「負けちまうね」
「だから早いとこ勢力を拡大してえが」
「それはだね」
「難しいな、どうしたものだろうな」 
 幸田も正直困っていた、それが顔にも出ている。
「一体」
「海から攻めるにしてもね」
「水軍は攻めるよりもな」
「ロシアに向けたいしね」
「ああ、そのうち絶対に来るからな」 
 このことは間違いないとだ、幸田だけでなく東国の星の者全員が考えていることだ。
「だからな」
「水軍はね」
「使えねえな」
 攻めるにはというのだ。
「北陸や東海の海から攻めて上陸しようにもな」
「肝心の水軍がね」
「北のロシアに回さないといけねえ」
 用意した艦隊をというのだ。
「女帝は絶対に蝦夷とか狙ってくるぜ」
「だろうね、色々勢力を拡大してるし」
「しかもインドと手を結んだろ」
 このこともだ、幸田は指摘した。
「雷帝とな」
「あの人も強いんだって?」
「らしいな、それも相当にな」
「神星の人でね」
「それで余計に勢力を拡大してるらしいな、そんなのが蝦夷に来たらな」
 その時はとだ、幸田は脳裏にロシアの大艦隊その船達はまだ蒸気で動くが左右に砲がある帆船だがその大艦隊が動くのを浮かべつつ言った。尚東国の船も今はそうした帆船である。
「海で防がないとな」
「やばいね」
「上陸されたら終わりだぜ」
「樺太とか千島守れないね」
「だから水軍は大湊に主力を置いてるんだよ」
 この軍港にというのだ。 
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