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八条学園騒動記

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第五百九話 ラッコ達その二

「生きものの身体は大きくなるからな」
「ステラーカイギュウもそうだしね」
「人間もだ」
「ああ、寒い地域にいるとね」
「人も大柄になる」
「栄養の関係もあるけれどね」
「だからバイキングは大柄だった」
 ただし当時から観てであり実はバイキング達の平均身長は一七〇程であったという、当時の欧州はそれだけ平均身長が低かったということでもある。
「寒かったからな」
「北欧でね」
「それでだ」
「ラッコもなのね」
「大きい」 
 イタチの仲間の中でというのだ。
「見た通りにん」
「それで寒い海の中にいつもいるから」
「脂肪も必要だからな」
「よく食べるのね」
「そうだ」
「それで食費もかかるのね」
「何かとな」
 ダンは無表情で話した。
「可愛いかあ人気があってお客さんを呼べるが」
「そうじゃなかったら」
「文字通りの穀潰しだ」
 それになるというのだ。
「本当にな」
「そこまで食べるのね」
「魚類だけだと食費はかからない」
「あまり食べないのね」
「魚類以外の生きものもな」
 そうだというのだ。
「深海生物も含めてな」
「ダイオウグソクムシとか」
「あそこまでいくと食えとなるが」
「何年も普通に食べないから」
「挙句には餌を足蹴にする」
「ある意味漢ね」
「俺は食いものを粗末にするなと言った」
 そのダイオウグソクムシにだ。
「思わずな」
「絶対に相手人間の言葉わからないわよ」
「それでもだ」
「言ったのね」
「餌を足蹴にしたからな」
「その気持ちはわかるけれど。ただ何年も食べないのは」
 それは、と言うナンだった。
「昔のモンゴル人以上ね」
「モンゴル人も食べなかったのか」
「何日食べないでの進軍とかもね」
「やっていたのか」
「寝るのも馬に乗ったままで」
「落馬しないか」
「モンゴル人はそれが普通だったから」
 昔のモンゴル人はというのだ。
「チンギス様の頃はね」
「殆ど曲芸だな」
「それで何日も馬に乗りながらそのお乳を飲んで」
「進軍していたか」
「食べないでね」
「それも凄いがな」
「ダイオウグソクムシは次元が違うわね」
「確かに食費はかからない」
 このことは事実だというのだ。
「だがな」
「それでもっていうのね」
「食わなさ過ぎるとな」
 それはそれでというのだ。
「観ていて心配になる」
「飼育する方としては」
「どうしてもな」
「そうよね、というか魚介類、甲殻類は食費かからないのね」
「案外な、鮫やピラルクもな」
 大型の魚類達もというのだ。 
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