八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百二十話 運動会が終わってその七
「その畑中さんもね」
「毎日そんな稽古していてか」
「身体全体が凄いか」
「しっかりしてるんだな」
「それで食べておられるしね」
このこともあってだ。
「しっかりと」
「やっぱり人間食わないとな」
「しっかりとそうしないとな」
「身体もよくならないよな」
「バランスよくたっぷりとじゃないとな」
「金田正一さんもそうだったしね」
そこに猛烈なトレーニングもあって四百勝出来たという。
「食べるものもね」
「身体にいいものをバランスよくか」
「腹一杯食ってか」
「そうしないと出来ないか」
「畑中さん凄く食べるよ」
僕はここで名前も出した。
「しかも歯一本も抜けてないし」
「それも凄いな」
「歯も全部あるってな」
「かなりのものだな」
「それもね」
考えていくとだ。
「稽古して食べて」
「しっかりしてな」
「そうしてると八十過ぎても元気か」
「長生き出来るんだな」
「そうなんだな」
「若し覚醒剤なんかしてたら」
それこそだ。
「長生き出来ないからね」
「だよな、努力しないどころかな」
「あんなのやったらな」
「長生き出来る筈ないな」
「身体ボロボロになってな」
「うん、だから長生きしたいなら」
若しそう思うならだ。
「畑中さん程じゃないにしても」
「毎日身体動かしてしっかり食って」
「覚醒剤なんかしない」
「そうしないと駄目か」
「昔はヒロポンっていったけれど」
僕は皆に覚醒剤の話をさらにした。
「普通に売ってたんだよね」
「煙草屋とかでな」
「麻薬昔は普通に売ってたよな」
「戦争前とか直後とかな」
「太宰治もやってたしな」
それで治療の為に強引に精神病院に入れられた、このことは太宰が自分の小説の中でも書いている。
「坂口安吾なんか酷かったらしいな」
「けれど捕まってないしな」
「中毒にならないとよかったんだったな」
「そうだよな」
「うん、そうだったから」
終戦直後等はだ。
「普通に中毒の人いたからね」
「それやばいよな」
「覚醒剤中毒が普通にいるとかな」
「やったら絶対に駄目だってのに」
「昔は売ってたんだな」
「それで禁止されたけれど」
それでもだ。
「ヤクザ屋さんが売ってたんだよね」
「仁義なき戦いでもやってたな」
「ヤクザ屋さんでも外道がやるってな」
「松方弘樹さんがやってたヤクザ屋さんが怒ってたな」
「そうだったよな」
「そうそう、呉の話でね」
あのシリーズの一作目の話だ。
「それでね」
「問題になってんだよな」
「何しろやったら破滅だしな」
「身体も心もボロボロになって」
「そりゃヤクザ屋さんでも嫌われるよな」
「あんなの売ったらな」
「本当にあんなのしたら駄目だね」
僕はカルピスチューハイを飲みつつ皆に話した。
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