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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百十九話 午後の競技その一

               第二百十九話  午後の競技
 畑中さんとのお昼の時間が終わって僕は畑中さんとお別れしてからクラスの方に戻った、けれど時間がまだ早くてだ。
 人が少なくてだ、僕はこう言った。
「まだ戻ってきてないね」
「まだお昼休みあるから」
「そりゃ帰ってきてる人も少ないよ」
「まだこれからだよ」
「皆が帰ってくるのはね」
 いる子達が僕に話してくれた。
「まあここにいてもいいけれどね」
「別に雰囲気悪くないし」
「そうだね、じゃあね」 
 それならとだ、僕はいる子達に言った。
「僕もここでね」
「いるんだ」
「そうするんだ」
「そうするよ」
 こう答えた。
「どうせ皆徐々に集まってくるし」
「それじゃあな」
「今ここで適当に話でもして」
「そうして待とうか」
「皆が来るのを」
「そうしようね、しかしうちのクラスは」
 ここで自分達のクラスの得点を見て僕は思った。
「結構健闘してるね」
「二位だからな」
「結構以上に頑張ってるよな」
「一位のS組はどうしようもないからな」
「やっぱり体育科だからな」
「あそこは別格だよな」
 それも一年から三年までだ。
「だから置いておこうな」
「あそこは別格にしてな」
「毎年全学年で優勝だし」
「勉強は特進科、体育は体育科」
「もうわかってるしな」
 こうしたことはだ。
「どっちもそれが専門だからな」
「そりゃ勝てないさ」
「向こうも負けていられないしな」
「それが専門だからな」
 専門分野で他に負けたら自分達の存在意義はどうなる、そう考えると向こうも必死になるのも当然だ。
「だからな」
「そこはあちらさんも譲れないよな」
「普通に真剣になるな」
「負けてたまるかって」
「そうならないと駄目だしな」
「そうだよね、学年模試でもね」
 こちらではどうかというと。
「上位特進が独占だしね」
「向こうは授業の時間も違うしな」
「カリキュラムとかも」
「偏差値だって段違いだぜ」
「普通科とな」
 八条学園は普通科と商業科、工業科、農業科、水産科に芸術科、看護科もある。そして特進科と体育科がある。普通科が一番多いし先の五つの学科が学生の殆どと言っていい。
「俺達普通科で偏差値は五十七か」
「今それ位だったな」
「一番低いっていう農業科で五十か」
 農業高校では高い方とのことだ。
「それで特進科は七十五か」
「それ位あるよな」
「だから普通に八条大学の法学部通るしな」
「理系だと医学部な」
 どちらの学部も日本屈指だ、八条大学は他の学部の偏差値は五十四から六十程度でこの二つの学部は七十五に達している。
「特進科は勉強だな」
「そっちが凄いな」
「それで当然だよな」
「そうなんだよね、勉強だとね」
 まさにだ。 
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