不思議な少年
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第四章
「我は怒らない、そして我はそなた達のことがわかる」
「星のモン達やってな」
「この世界を救うな。ならわかるな」
「どうすればいいか」
「そうだ、我が怒らないで二度とモンスターを出して街を攻めようとしないにはどうすればいいか」
このことがというのだ、そしてマーガレットもテレサも実際にどうすればいいのかわかっていた。それでだった。
二人はすぐにウェリントンにあるニュージーランドの中央政庁に行って身分を明かしてだった。星の者達の政としてその鉱山だけでなくニュージーランドにある全ての鉱山の発掘作業を昼間だけに限った。調べてみるとあの錫鉱山は夜は凶悪犯達を夜に昼に続いて働かせていた、マーガレットはそのことはよしとしたがやはり夜の発掘作業は止めさせ凶悪犯達は昼間にこの世の地獄とも思われる過酷極まる鉱山作業に送り込むことにした。
マーガレットは一連の騒動を終えたが最初に虹蛇に気付いた男の子については。
後で自然現象やそうした存在について非常に敏感な能力を持っていることがわかり有名な風水師となった、今回の事件はそのはじまりとも言えるものとなった。
マーガレットとテレサは男の子の言葉に従って街と鉱山を救い次の目的地に行こうとした時にだった。
マーガレットの手にあるものが宿った、それは何かというと。
それは銀色に眩く輝く膝まである丈の長いだった、マーガレットはその衣を手にしてそのうえでテレサに話した。
「これはワルキューレの衣や」
「空を駆ける乙女達の衣か」
「この衣があればな」
マーガレットはテレサに微笑んで話した。
「魔力も上がってな」
「術や魔に対する防御力もか」
「かなり上がる、しかも普通の攻撃にも」
「強いか」
「そうした神具や」
「ではこれまで以上に戦えるな」
「そやで」
マーガレットはテレサに微笑んだまま話した。
「また一つええもん手に入ったわ」
「それは何よりだな」
「それで神託を果たして」
マーガレットはさらに話した。
「私自身もな」
「強くなったか」
「力全体がな」
「一回り強くなったな」
「そうなったわ、ほなこの力でな」
さらに先を進もうと言ってだ、そうしてだった。
テレサは実際に足を前に出していった、この世界を救う星の者としてそうした。神託を適えて終わりではないとわかっているからこそ。
不思議な少年 完
2019・3・24
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