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八条学園騒動記

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第五百六話 イッカククジラの牙その十二

「海水を飲むステラーカイギュウもいる」
「本当に色々ね」
「流石に海草以外を食べる種類はいないが」
 それでもというのだ。
「色々いる」
「本当に星によって違うわね」
「生態系はな」
 一つの種類を見てもというのだ。
「水族館にいればそういうこともわかる」
「成程ね」
「だから俺は好きだ」
「琉球に帰ったら」
「当然水族館で働く」
 実家のそこでというのだ。
「そのつもりだ」
「やっぱりそうよね」
「ステラーカイギュウもいるしオオウミガラスもいる」
 今観ている彼等もというのだ、オオウミガラスの中にはステラーカイギュウの背中を歩いている者もいる。
 その彼等も観つつだ、ダンはナンに笑顔で話した。
「何の生きものの飼育になるかはわからないがな」
「ステラーカイギュウとか」
「実際にか」
「なったら面白いわね」
 ナンもダンに笑顔で話した。
「それも」
「そうだな、淡水の方も面白いしな」
「そうよね、そういえばこの学園の動物園アマゾンのコーナーあるけれど」
 それも人気の場所だ。
「ああした場所もお魚凄いのよね」
「ジャングルも凄い生態系だがな」
「お水の中もよね」
「かなりだ」
「川とかは」
「危険ではあるが」
 それでもというのだ。
「色々な面白い生きものがいてな」
「面白いのね」
「ピラルクもいれば」 
「ピラニアもよね」
「いる、アロワナもガーもいて」
 そしてというのだ。
「巨大な鯰もいる」
「アマゾンのお魚って凄いわね」
「鰐もアナコンダもいるしな」
「ヌートリアも元々はよね」
「アマゾンの生きものだ」
 地球でもそうで他の星でもそうだ。
「本当に面白い場所だ」
「だからここの動物園にもアマゾンのコーナーがあるのね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「ここの水族館でもあるからな」
「アマゾンのコーナーね」
「巨大な水槽があってな」
「そこにピラルクとかアロワナいるわね」
「そうだな」
「あれは圧巻ね、ピラニアもいるし」
 ナンはアマゾンの代名詞の一つにもなっている凶暴なことで有名な魚のことも話した。この時代でも有名な魚だ。
「ちょっと怪我して川に入ったら」
「危ないぞ」
「そうよね」
「餌があれば大人しいがな」
「満腹だと襲わないのね」
「野生の生きものはどれもそうだがな」 
 ピラニアに限らずというのだ。
「だから死刑囚はな」
「ピラニアの中に放り込む時には」
「ピラニアをある程度餓えさせている」
 餌を与えないのだ、要するに。
「そうしてそのピラニア達の中に放り込んでな」
「食べさせるのね」
「あっという間に骨だけになるな」
「あれ凄いわよね」
 ピラニア達が群がって全身を食い千切っていくのだ、太った牛でもものの五分で骨だけになってしまう。 
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