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不幸の文

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第二章

「名古屋とその周りは色々あるけえ」
「左様ですね」
「きし麺にういろう、味噌煮込みうどんに」
「味噌カツもあって」
「そして海老もじゃけえ」
「鶏肉以外にも色々あるので」
 それでというのだ。
「そちらをです」
「食べてけえな」
「そしてです」
「そのうえでじゃのう」
「この街がおかしい理由を調べましょう」
「そうせんとのう」
 二人でこうしたことを話してだった、まずは食べもの屋に入ってそうして腹ごしらえをすることになった。
 そしてだ、二人でこの辺りの名産を腹一杯食べた。それから店を出て調べようとすると店の親父を見てだった。
 美奈代は眉を曇らせて碧に話した。
「あの」
「この店の親父さんものう」
「ひょっとしてですが」
 こう前置きをして言うのだった。
「この街の」
「それにじゃのう」
「では親父さんにも」
「聞くけえ」
「そうしましょう」
 こうしてだった、二人は実際の店の親父ンヤダクの彼に対して何故髪の毛が白くなってきているのかを尋ねた。
 すると親父は二人に曇った顔で答えた。
「私まだ二十代なんですよ」
「えっ、二十代ですか」
「そうなんですよ、この店はチェーン店で」
 それでというのだ。
「私はこのお店の店長をやってますが」
「そうでしたか」
「いえ、本当にですよ」
「二十代ですか」
「二十八歳です」
 これが正確な年齢だというのだ。
「そうなのですが」
「それで、ですか」
「この通り髪の毛は短くなり」
 そしてというのだ。
「顔もです」
「何か」
 美奈代は親父ではなく店長の顔を見て言った。
「衰弱していっている」
「はい、この通りです」
「この街ではですね」
「多くの人がです」
「衰弱していっていますか」
「種族に関係なく。病気ではないでしょうか」
「奇病でしょうか」
 美奈代はまずはこのことを危惧した。
「伝染病なぞの」
「その可能性はあるのう」
 碧は美奈代のその言葉に頷いた。
「それはのう」
「そうですね」
「ではそちらを調べるか」
「はい、後」
 美奈代はさらに話した。
「感染源も調べましょう、そして衰弱している人達のお家も」
「そっちもか」
「感染源を調べる為に」
 その為にもと言うのだ。
「その為にも」
「家々もか」
「はい、そうしましょう」
「ではそうするけえ」
 碧は美奈代の今の言葉にも頷いた、そしてだった。
 二人はまずは今回のことが街の冒険者の依頼に出ているかと思ってギルドに行ってみた、すると市役所の方から出ていた。
 それでギルドで問題の解決を素性を隠して申し込んだ、それで早速だった。
 問題の解決にあたる為に動きだした、美奈代は碧と共に実際に二人でだった。街の衰弱している者達の状況を調べはじめた。
 その結果だ、二人はわかったことがあった。それで美奈代は宿屋で味噌煮込みうどんを土鍋で食べつつ清酒を大杯で飲む碧に普通にその二つを飲み食いしつつ述べた。 
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