夢幻水滸伝
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第八十五話 侠気の者達その八
「全く違うよな」
「そうですね」
「ああ、あとな」
さらに言うのだった。
「一番気になることはな」
「それはといいますと」
「あれだよ」
まさにと言うのだった。
「この世界の危機だよ」
「やはりそれですね」
「それも気になるしな、しかしこの世界に来たからにはな」
考査は武者小路に笑みを浮かべて述べた。
「宜しく頼むぜ」
「はい、お互いに」
「仲良くな」
笑顔で話してだ、そのうえでだった、
幸田は新たな仲間達を加え関東一円を支配することにもなった、彼はすぐに関東一円の政をはじめたのだが。
その関東についてだ、彼は今度は麻友に話した。
「富士山も見えててな」
「それはいいだけれどね」
「やっぱりな、火山だからな」
「それの噴火があったみたいだね」
「最近なかったみたいだけれどな」
それでもというのだ。
「火山灰が降り積もってな」
「それでだね」
「土を悪くしてるな」
「それだよ、おいら達の関東と同じだな」
「このことはね」
「全く、それで土が悪くてな」
それでと言うのだった。
「作物、米だってな」
「どうもね」
「よくないんだよな」
「そこもあたし達の関東と一緒だね」
「ああ、折角平野で川も多いってのにな」
農業に向いている土地だというのだ。
「けれどな」
「それでもね」
「肝心の土がそうだからな」
「今一つなんだよね」
「ああ、けれどな」
土が火山灰のせいでよくはない、だがそれでもというのだ。
「やっていくぜ」
「農業もね」
「色々作物を植えて。あと上野の方じゃな」
「絹だよね」
「それだよ、蚕と桑を育ててな」
そのうえでとだ、幸田は麻友に話した。
「絹をどんどん作って」
「売っていくね」
「これで儲けるぜ、あと漁業もな」
こちらもというのだ。
「前に江戸湾があるし相模でも常陸でもな」
「いい漁港があるしね」
「そこでどんどん魚を獲って養殖もな」
魚介類のそれもというのだ。
「やっていくか」
「そうして食べものをどんどんね」
「いいものを食えるものにしようぜ、あとこっちの世界の日本じゃ肉とか入試絵品だって食うしな」
「それであね」
「牧場だってな」
「増やしてくね」
「ああ、そうして肉や乳製品も」
こういったものもというのだ。
「食べられる様にな」
「していくね」
「ああ、食いもの関係は充実させて」
「それが出来る様にだね」
「内政をしていこうぜ」
「わかったよ、吉君もかなり考えてるね」
「いや、何かわかるんでい」
それでとだ、幸田は麻友に答えた。
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