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オズのファイター大尉

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第二幕その十

「関東、東京のお蕎麦を食べましょう」
「そうするんだね」
「そうしてみるわ」
「一ついいかな」
 大尉は皆に言ってきました。
「皆今は天婦羅も食べてるけれど」
「どうしたの?」
「そばつゆに漬けて食べる人と天つゆに漬けて食べる人がいるけれど」
「そういえばそうね」
 ドロシーも言われて気付きました。
「私達は」
「お蕎麦はそばつゆだけれど」
「天婦羅は違うわね」
「そこはどうなのかな」
「やっぱり天婦羅は天つゆだけれど」
 ドロシーは大尉に答えました。
「今私達が食べているのは天ざるで」
「ざるそばと天婦羅を一緒に食べる」
「そうしたもので」
「天つゆに漬けて食べる場合もあれば」
「そばつゆでもね。それでそばつゆに漬けても」
 その天婦羅をです。
「これが美味しいのよ」
「そうなんだね」
「無作法かも知れないけれどね」
 天婦羅をそばつゆに漬けて食べることはです。
「けれどね」
「これがなんだね」
「結構以上にね」
「いけるんだね」
「そうなのよ」
 見ればドロシーはどちらもそばつゆに漬けて食べています、見れば天婦羅を天つゆに漬けて食べているのは恵梨香とナターシャ、トトで他の子達はドロシーと同じ食べ方です。
「これがね」
「それでドロシーはその食べ方なんだね」
「そばつゆの中に衣が少し落ちると」
 天婦羅のそれがです。
「これがまた美味しいのよ」
「お蕎麦と天婦羅が合うから」
「ええ、絶品なの」
 まさにというのです。
「私的にはお勧めよ」
「ドロシー王女としては」
「そうよ。あと私を王女って呼ぶのは」
「何かな」
「大尉位よ。お友達ではね」
「やはりこうしたことは忘れてはいけないから」
 ドロシーはオズの国の王女なので敬称を付けて呼ぶことはというのです。
「軍人として」
「私にずっと敬語だったしね」
「王女がどうしてもと言うので普通の口調にしたけれど」
「本来はなのね」
「私は軍人だから」
 それ故にというのです。
「ちゃんとね」
「口調はしっかりしてるのね」
「そうなる様に気をつけているんだ」
「軍人さんも大変ね」
「いやいや、全然大変じゃないよ」
 大尉はドロシーの今の言葉は笑って否定しました。
「本当にね」
「そうなの?」
「軍人は私にとって天職だから」
 それ故にというのです。
「本当にね」
「大変じゃないのね」
「そうなんだ」
 実際にというのです。 
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