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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五話 紅茶とコーヒーその十二

「パイロットにはなれないっていうし」
「あっ、そうなの」
「そうみたいだよ、空中で虫歯が爆発するらしいんだ」
 治療していてもだ。
「空気圧の関係でね」
「そうだったの」
「それでね」
「パイロットになりたいと思ったら」
「歯は注意しないと駄目なんだ」
 勿論目もだ、パイロットになれる条件は厳しいのだ。親父が言うにはお医者さんになることよりもずっと難しいことだ。
「健康の為にもね」
「歯をなの」
「そう、大事にしないと駄目だから」
「甘いものにはなのね」
「気をつけてるんだ、特に食べものよりも」
 何でもそちらの方が糖分が多いらしいからだ。
「だからね」
「あまり飲まない様にしているのね」
「そうなんだ、歯はね」
「そうなのね、実は我が国ってね」
 モンセラさんはお国、メキシコの話をここでした。
「結構ね」
「甘いもの多いんだ」
「お菓子がかなり甘いのよ」
「日本以上にかな」
「日本のお菓子ってソフトよ」
「ああ、それよく言われるよ」
 オーストリアから来た子がザッハトルテ、日本のそれを食べた翌日に僕にあんな甘さ控えめのザッハトルテはオーストリアにないと言われたことがある、
「色々な国の子にね」
「ええ、和菓子なんてね」
「かなりソフトだよね」
「ソフトもソフトで」
 その甘さはというのだ。
「上品って言えば上品だけれど」
「甘さについては不満かな」
「お砂糖使ってるの?ってね」
「そう思う位だよね」
「実際ね、メキシコは」
 モンセラさんのお国はというのだ。
「お菓子かなり甘いのよ」
「そのメキシコのお菓子と比べたら」
「物足りないって思ったことがあったのよ」
 このことは事実だというのだ。
「どうにもね」
「そうなんだね」
「ええ、というか」
 僕にさらに話してくれた。
「日本人ってお菓子好きなのわかっても」
「甘さについてはだね」
「控え目ね、味付け自体が」
「濃くないっていうんだね」
「メキシコって味付けは辛くだから」
「唐辛子を使ってね」
 それでだ、タコスでも味ははっきりしている。
「そうだけれど」
「日本の場合は」
「お醤油やお味噌はよく使っても」
「味付けはソフトだね」
「そう思うわ」
 実際にというのだ。
「素材の味を生かしてるのよね」
「よく言われるけれど大阪とか神戸はね」
「そうでもないの」
「まだ濃い方だよ」
 こうモンセラさんに話した。
「味付けはね」
「これ京都のこと?」
「あそこはちょっと食べただけだとね」
 京都のお料理をだ。
「味がないって思うんだ」
「そうなの」
「それで後で風味が出て来るんだ」
 お口のその中にだ。
「京都のお料理はね」
「それは独特ね」
「高級店の話だけれどね」
「ああ、普通のお店じゃないの」
「京都で美味しいもの食べようと思ったら」
 これは僕が実際に京都の人にドヤ顔で言われたことだ。
「お金を出す」
「そうしないといけないのね」
「本当に言われたから」
 モンセラさんにもこう話した。 
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