八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百三話 ミステリー研究会その十一
「存在が間違いないしね」
「そして食べられる」
「しかも美味しいのね」
「ただ川魚だから」
このことを言うのも忘れない岩窪君だった。
「生で食べないでね」
「お刺身ではね」
「食べたら駄目ね」
「カルパッチョでもね」
岩窪君は笑って冗談でこうも言った。
「駄目だよ」
「お刺身も駄目でね」
「カルパッチョもなのね」
「うん、若し食べたら」
生でというのだ。
「危ないよ、お鍋にして食べた方がいいね」
「唐揚げは?」
ラブポーンさんは冗談と本気が半分ずつの口調で岩窪君に尋ねた。
「駄目?」
「いいよ、お魚の唐揚げ美味しいよね」
「そうよね」
「それもいいと思うよ」
「そう、唐揚げはいいのね」
「多分ね。それで海とか湖の未確認動物はね」
岩窪君はまたお水の中にいる生きものの話をした。
「大きなお魚の可能性が高いって言ったけれど」
「ニューネッシーっていたわね」
イタワッチさんがこの未確認動物の話をしてきた。
「昔日本の船が引き揚げた」
「ニュージーランド沖でね」
「あれもなの」
「腐っていてね」
引き揚げられたのは死体で腐敗がかなり進行していたらしい。
「それでその形がね」
「首長竜そっくりだったのよね」
「写真あるよ」
岩窪君はこう言って立ち上がって一冊の本を取ってその本のあるページを開くと僕も知っているニューネッシーの写真が出て来た。
その写真を見るとだ、実際にだった。
「これどう見えるかな」
「恐竜ね」
「首長竜ね」
ラブポーンさんもイタワッチさんも言ってきた。
「どう見てもね」
「そうじゃないの?」
「いや、腐っていてね」
岩窪君は二人にさらに話した。
「実はね」
「違うっていうの」
「そうなの」
「色々腐った部分が落ちてね」
そうしてというのだ。
「そうした風に見えていて」
「実は違うの」
「そうなの」
「うん、ウバザメ説が強いんだ」
「ウバザメってあの大きい鮫?」
「ホオジロザメより大きいっていう」
「そう言われているんだ」
こう二人に説明した。
「実はね」
「そうなの」
「実はそうだったの」
「他にもアシカとか鯨とか亀って説もあるよ」
「鯨はいいけれどアシカや亀だと」
「大き過ぎないかしら」
二人はすぐにこのことを言ってきた。
「幾ら何でも」
「それはそれで未確認動物じゃないかしら」
「そうだね、けれどウバザメだとね」
この大きいけれど大人しい種類の鮫ならだ。
「有り得るから」
「身体が腐って色々落ちて恐竜に見えるだけで」
「実は違うのね」
「ウバザメかも知れない」
「大きなお魚なの」
「そう言われているしね」
だからだというのだ。
「大きなお魚が実はって可能性も高いよ」
「タキタロウみたいに」
「それでクッシーやイッシーもなのね」
「実はなのね」
「恐竜じゃなくて大きなお魚なのね」
「そうだと思うし」
それにというのだ。
「ネッシーもそうかも知れないし中国の奥地にもそんな話あるし」
「大きなお魚がいる」
「中国にもあるのね」
「何処かの湖にね」
その中国の奥地にというのだ。
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