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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百一話 家庭その十三

「だが多くの写真や目撃例を全て創作や見間違いと言うこともな」
「出来ないよね」
「それはまた非科学的だ」
 ネッシーを非科学的と言う人もいるがだ。
「あれだけ多くのものを全て否定は出来ない」
「そう考えるとね」
「やはりいるのだろう。ただ」
「ただ?」
「スコットランドは寒いな」
「親父もそう言ってるよ」
 スコットランドに言ったこともあるその親父もだ。
「ロンドンも寒いって言ってたけれど」
「スコットランドはブリテン島の北にある」
「ロンドンのあるね」
「イギリスのあの島のな」
 このグレートブリテン島とアイルランドから成る国だ、かつてはアイルランド全土がイギリスだったけれどさっき話に出たアイルランドが独立して北アイルランド以外はイギリスの領土でなくなったのだ。
「北にある」
「あの辺りは寒いっていうから」
「恐竜が寒い場所にいるのか」
「その時点で疑問だしね」
「しかもネス湖は生物が多く棲めない湖だったな」
「何か水質とかがそうらしいね」
「そうした湖に多くの大型生物がいられるか」
 留美さんはこの疑問を指摘した。
「棲息するには十つがい、二十匹が最低でも必要というが」
「難しいよね」
「川を伝ってネス湖に来ているか地下で海につながっていてだ」
 そのネス湖がだ。
「海から行き来しているともいうが」
「それでネス湖に来た時にね」
「発見されているというが」
「それかな」
「私はそうではないかと思う、そしてだ」
 留美さんは自説をさらに述べてくれた。
「恐竜ではなくだ」
「恐竜でなくて」
「鯨か何かではないか」
「鯨なんだ」
「昔の鯨は細長い形をしていたな」
 ザトウクジラやマッコウクジラみたいに頑丈そうな身体の造りでなくてだ、昔の鯨即ち昔鯨類は海豚よりも細長い身体の造りをしていた。
「恐竜でいうとモササウルスみたいな」
「あの鰐の手足が鰭になった様な恐竜だな」
「あの恐竜の後ろが鰭になったね」
「そうした感じだったな」
「だからね、ひょっとしたら」
 留美さんのその説を踏まえるとだ。
「ネッシー、海で観られる未確認動物の多くがそうじゃないかって言われてるけれど」
「そうした鯨か」
「まだそうした鯨達が生き残っていてね」
「そうも言われているな」
「うん、これカナダの方でも言われているけれどね」
 ネッシーだけでなくだ。
「オゴポゴっていうけれど、けれど恐竜もね」
「いるかも知れないな」
「うん、こちらもね」
「否定出来ないな」
「怪しい話本当に多いから」
 恐竜がまだいるのではないかという話がだ。
「それも世界のあちこちにあるから」
「ネッシーの様な恐竜もだな」
「アフリカにもあるし」
 モケーレ=ムベンベという。あちらの言葉で虹という意味で湖にいるらしい。
「あちこちにあるしね」
「アマゾンにはいるでしょうか」
 円香さんが僕に聞いてきた。
「あちらには」
「いても不思議じゃないね」
 アマゾンと聞いてだ、僕もこう答えた。
「あそこはまだまだわかっていないし」
「未知の生きものも多いですね」
「もうあそこはね」
 それこそだ。
「特別凄いから」
「秘境ですね」
「地球最大のね」
 状況は違うが北朝鮮と並ぶ、だ。
「秘境だから」
「恐竜がいても」
「十六世紀までオオアルマジロがいたっていうし」
 太古のこの生きものがだ。 
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