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八条学園騒動記

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第四百九十八話 朝風呂でその十

「効くわね」
「二日酔いには一番よね」
「これで六割は抜けたかしら」
「それ位ね、確かに物凄い二日酔いだったから」
 二人共ゾンビになるまでのだ。
「そう簡単には抜けないけれど」
「それでもね」
「かなりそれも急にね」
「抜けてるわね」
「普通の生活だとね」
「ここまですぐに抜けないわ」
「お水を飲んでも」
 これも確かに二日酔いにはいい、二日酔いで頭が痛いのはアルコールで体内の水分が出て頭の水分が足りなくなったせいだからだ。
「ここまですぐにはね」
「抜けないわ」
「そう思うとね」
「二日酔いにはお風呂ね」
「これね」
 二人で話す、そしてすぐにだった。
 二人の身体はまた真っ赤になった、ジュディは自分もプリシラも茹で蛸の様になったのを見てまたプリシラに話した。
「効いてるわね」
「汗も出てね」
 二人共顔から汗が滝の様に出ている、ただプリシラは今はジュディの顔を見てそのうえで言っている。
「それでね」
「頭が痛いことも」
「治ってきているわね」
「じゃあまたシャワー浴びて」
「身体冷やして」
「そうしてまた湯舟に入る」
「その時は」
 三回目、この時はというと。
「完全にね」
「すっきりしてね」
「生き返ってるわね」
「ゾンビでなくなってるわ」
「そうよね。しかしゾンビってね」
 ジュディは自分達が話に出している映画でもファンタジーの創作でも定番の敵について話した。ゾンビと幽霊はアンデットの中でもバンパイア以上に有名だ。
「強いの?」
「映画とかシューティングだったら強いわね」
「うじゃうじゃ出てきてね」
「捕まったら食べられて」
「自分もゾンビになるけれど」
「ファンタジーの世界だと弱いわね」
「特にRPGだとね」
 このジャンルではというと、
「もうね」
「スライムやオークみたいなものよね」
「完全な雑魚よ」 
「まさにそれよね」
「けれど」
 それでもというのだ。
「それがね」
「映画とかだと」
「妙に強いわね」
「けれどあれでしょ」
 ここでジュディが言うことはというと。
「ゾンビって火に弱いわよね」
「腐った死体だしね」
「動きも鈍いし知能も」
「ないわ」
「だから武器も魔法も使わないのに」
「けれどね」
 それでもとだ、プリシラは話した。
「映画とかだと」
「妙に強いわね」
「数が多いだけじゃなくて」
「あれわからないのよね」
 ジュディは首を傾げさせつつ言った。
「本当に」
「ゾンビが強いことが」
「どうもね」
 こう言うのだった。 
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