夢幻水滸伝
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第七十八話 九州統一その十一
「それがでごわす」
「人手ですね」
「それが足りんからですね」
「それでうち等を呼んで」
「それで、ですね」
「そうでごわす、だからでごわす」
それ故にというのだ。
「おはん達を呼んだでごわすが」
「よかったですね」
「うち等が来て」
「それで無事賊はめっちゃ減りました」
「万々歳ですね」
「それはそうにしても」
今度は美鈴が言ってきた。
「やはりその適当さは」
「全く、どれだけ食べるのか」
純奈も言ってきた、今九州の星の者五人は福岡城で四人と共に鶏の水炊きを食べつつそのうえで話をしているのだ。
「長崎では」
「長崎ちゃんぽんええですね」
「あの豚骨スープと太い麺の組み合わせ絶品ですわ」
「中華街もありますし」
「デザートはカステラですね」
「馬の様に食べ鯨の様に飲む」
やや怒って言う美鈴だった。
「文字通りに」
「鯨飲馬食でごわすな」
「はい、困ったことです」
「ははは、よく食べてよく働くでごわす」
美鈴に対して北原は笑って返した。
「何も問題はないでごわす」
「そう言われますか」
「食べるものは十分であるごわす」
「そしてお酒も」
「それでは何の問題もないでごわす」
「そういえば」
美鈴は北原の今の言葉で気付いたことがあった、それで言うのだった。
「この世界の食料生産はかなりいいですね」
「土地が広いこともあってでごわす」
面積は彼等の起きている時の世界の五倍である、それだけに耕作地も広いのだ。
「そして様々な作物もあるでごわす」
「この時代は室町時代や戦国時代の日本の感じですが」
生活や文化のレベルがその時代の頃なのだ。
「しかしジャガイモやサツマイモがあり」
「砂糖もあるでごわすな」
「作物は我々の起きた時の世界と変わらないです」
「そして技術もでごわすな」
「魔術や錬金術もあり」
「科学も結構発達しているでごわす」
「だからですね」
美鈴も納得した。
「食料生産も多く」
「その分豊かでごわす」
「左様ですね」
「肉も食べているでごわすしな」
「だからですか」
「別に四人がたらふく食ってもでごわす」
一日五食しかも十人前食べてもだ。
「いいでごわす」
「そうなのですね」
「それででごわす」
北原はあらためて話した。
「今後のことでごわすが」
「賊を平定し」
「内政はさらに進めてでごわす」
「時が来ればですね」
「東に進むでごわす」
そうしていくというのだ。
「これまで話した通りでごわす」
「そうですね、それでは」
「力を養っていくでごわすよ」
「そしてこの四人は」
美鈴は傭兵の四人をあらためて見て述べた。
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