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クロスウォーズアドベンチャー

作者:setuna
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第24話:同一人物

 
前書き
原作でハブられたマグナモン参上。 

 
クロスハートとブルーフレアが同盟を組んだ後、数々の戦いを経て全員の力が最高潮にまで高まり、タイキ達の絆もまた極限まで深まった。

まあ、タイキの恋愛問題に関しては…ようやくアカリと目を合わせられるくらいに進歩はした。

そして今日はとうとう、バグラ軍との最終決戦。

「行くぞ、みんな!!」

「最終決戦だ!みんな力を振り絞れ!!」

クロスハートNo.1&2のタイキと大輔の言葉にジェネラル達がXローダーとD-3Xを取り出した。

「「「オメガシャウトモン!!ジークグレイモン!!バリスタモン!!ドルルモン!!スターモンズ!!スパロウモン!!グレートクロス!!!」」」

「シャウトモンX7!!」

「「「エクスブイモン!!スティングモン!!ネフェルティモン!!エヴォリューションクロス!!!」」」

「パイルドラモンHM!!パイルドラモンHM進化!インペリアルドラモンHDM!!」

いくつもの絆を力に変えた超闘士と聖なる光を放つ皇帝聖竜が空母ホエーモンから飛び立った。

後ろからも飛行能力を持つ面子が追従してくる。

「キィィ~ッ!!とうとう来たわね悪ガキ共っ!!このジュピターゾーン、クラウドキャニオンに隠されたバグラ大魔殿を探し出すとは…!お子ちゃまにしちゃ上出来だけど…少々おイタが過ぎたようね!こんな所まで来なければ…皇帝陛下からお預かりしたこの子達の恐ろしさを知らずに済んだのにねぇ!!」

リリスモンの後ろには、ホウオウモン、グリフォモン、プクモン、ヴェノムヴァンデモン、グランクワガーモン、メタルシードラモン、プレシオモン…そして、アルカディモン。

どれもこれも究極体に分類される強力なデジモン達である。

「凶獣アルカディモン…!!ホウオウモン、グランクワガーモン、グリフォモン…!!い…いずれも伝説の中で目にするような魔獣ばかりじゃぞ!!」

「奴らにとってもここが最終防衛ラインだ!出し惜しみ無しだな…」

「あ…あんなに沢山…!いくらX7とインペリアルドラモンでも一度に相手にするなんて…!!」

「みんな怯むな!!他のメンバーと連携して確実に倒していくんだ!!」

大輔が指示を飛ばしていくが、リリスモンの余裕の笑みは変わらない。

「あんたらの快進撃もここまでよ!!さあっ…100年以上お腹を空かせてきたこの子達に…美味しく頂かれちゃいなさ…!!」

その時、いきなり上空の雲が吹き飛んだ。

「ブレス・オブ・ワイバーン!!!」

「アージェントフィアー!!!」

巨大な飛竜型エネルギーと雲を吹き飛ばして現れたデジモンのパイルバンカーが炸裂した。

「間に合ったか…!!よし、タイキ!!僕も出してくれ!!」

アルフォースブイドラモンがタイキに自分も出してくれと叫ぶ。

「アルフォースブイドラモン!目は…!?」

「大丈夫!!Xローダーの力で何とか修復出来たよ!」

「よおしっ…!」

次々に舞い降りる聖騎士型デジモン達。

「まっ…まさか!!あの戦いの後にまだこれだけの生き残りが…!?」

「リロード!!アルフォースブイドラモン!!」

「(神に仕えるデジタルワールドの守護騎士達…!!ロイヤルナイツ!!!)」

現れたロイヤルナイツはドゥフトモン、クレニアムモン、デュナスモン、ロードナイトモン…そしてリロードされたアルフォースブイドラモンの計5体。

「集められたのはこれだけか…」

「スレイプモンやデュークモンが他のゾーンでバグラ軍の大部隊を討伐している。」

「ですがまだ多くのナイツが行方不明で…!」

「問題ない…!長い戦争で消耗しているのは奴らとて同じだ。かつて天界が急襲された時はこんな物ではなかったぞ!!」

「この私が美しく蹴散らして差し上げましょう。ラララ~♪」

ドゥフトモンとコロナモンがアルフォースブイドラモンに報告するが、デュナスモンとロードナイトモンは問題なさそうに言う。

天界を攻められた時はこんな比では無かったのだろう。

「そうか…(後、どれだけのナイツが生き残っているか分からないが…今ここに駆け付けなかったということは、やはり彼はもう…テイルモンから聞いた彼が潜伏していたというミストゾーンは既に崩壊し、そこに潜伏していたという彼ももしかしたら…)」

「アルフォースブイドラモン?」

「どうした?」

様子がおかしいアルフォースブイドラモンに気づいたシャウトモンX7とインペリアルドラモンHDMが尋ねる。

ハッとなったアルフォースブイドラモンがすぐに指示を飛ばす。

「X7とインペリアルドラモンのどちらかはリリスモンを!他の奴らは我々が叩く!!特に真ん中のアルカディモンは少々厄介な攻撃をしてくるんだ。戦い慣れた僕達が相手をした方がいいだろう」

「OK!頼んだぜ!!」

「分かったアルフォースブイドラモン。よし、敵の主力部隊はロイヤルナイツに任せて、俺達はリリスモンと雑魚を潰す!!」

「っしゃあぁ!!行くぜブラザーズ!!!」

「喰らい尽くしておしまいっ!!」

ロイヤルナイツの半数近くを入れた連合軍とバグラ軍の主力部隊が激突する。

「喰らえ!!メガデス!!」

インペリアルドラモンHDMが口から放たれた圧縮した暗黒物質がプテラノモンの群れを一掃する。

外した数体の敵が迫るが、インペリアルドラモンHDMが全身に超高温の風を纏う。

「エターナルジール!!」

インペリアルドラモンHDMを中心に広範囲に超高熱風を発生させ、自身を包囲していた相手を一瞬で焼き尽くす。

たった1体で多くの雑兵を蹴散らすインペリアルドラモンHDMは正に皇帝竜の名に恥じぬ鬼神の如き強さを遺憾なく発揮した。

しかし、アルカディモンの付近にいた空母ホエーモン達が突如データ分解していく。

「大輔君!!アルカディモンの近くにいた空母ホエーモン達が!!」

「ああ、データ分解されてる!!あれは一体…!?」

消滅した空母ホエーモンを見たヒカリと大輔が目を見開く。

「奴に不用意に近付きめさるな!!ドットマトリックス効果でどんな装甲も粉々にされますぞ!!」

クレニアムモンの言葉に全員が目を見開く。

「いつ攻撃したのかさえ分からなかった…」

「見えない上に防げない攻撃なんてどうすればいいんだ…!?」

賢とゼンジロウが顔を険しくするが、ドゥフトモンが剣を構えながら此方に近付き、アルカディモンの必殺技を説明する。

「デジタルな物質やエネルギーを表す0と1の配列の隙間にナノバイトサイズの微細なノイズコードを侵入させ、無為化し、破壊する…。裏技的魔技、“ドットマトリックス”!!その威力は不可知にして不可避!!が…このドゥフトモンが一度目にしたことがあるという事実が唯一にして致命的な脆弱性である!」

ドゥフトモンは剣に意識を集中し始めた。

「(既にその技は私によって解析され、完璧なワクチンプログラムが完成している!!)今だ!!アルフォースブイドラモン」

「応っ!!」

ドゥフトモンが作成したワクチンプログラムの支援を受けたアルフォースブイドラモンが両腕のVブレスレットから光剣を発現させる。

アルカディモンのドットマトリックスがアルフォースブイドラモンに炸裂するが、ワクチンプログラムによって完全に無効化された。

「な…何よこれ、ドットマトリックス効果が発動しないじゃない!!いや!これは…崩壊したデータが瞬時に復元していると言うのっ!!?」

「(貴様の跳梁も、最早今日までだ!!)ドラゴンインパルスX!!!」

「ギョオオオオオオ!!」

竜のオーラを纏い、両腕の光剣でアルカディモンを両断、粉砕する。

「ガアアアアア!!」

残った魔獣であるヴェノムヴァンデモンが必殺技のヴェノムインフューズを放った。

それはアカリ達のいる空母ホエーモンに向かっている。

「しまった!!」

あれでは最速の聖騎士であるアルフォースブイドラモンでも間に合わない。

しかし突如、空間が歪み黄金の閃光が飛び出した。

「あ、あれは!?」

「マグナ…モン…!?」

歪みから飛び出したのはロイヤルナイツの守りの要、マグナモンである。

「ミラクルグリッター!!!」

マグナモンはクロンデジゾイドの鎧から光を放ち、ヴェノムヴァンデモンの光線を押し切って直撃、最後の魔獣も撃破された。

「マグナモン、君は…」

「悪かったな、遅くなった。でも最後のパーティーには間に合ったようだな!!」

「全く君はいいとこばっかり持っていくんだから…でもどうしてここに?」

「デジタル空間を彷徨っていたら偶然、不思議な力を感知してな。それを目印にして来たわけだ。あちこちに移動するから全然出られなかったけどな」

「マグナモン!!」

「大輔…それにヒカリも…その姿…懐かしいな…でも大輔もヒカリも大人になっているはず…彼らは?」

「彼らは並行世界の過去から来たんだ。細かい話は後にしよう、戦えるかい?」

「当たり前だ。後ろに守るべき者がいる限り俺は戦う。それが並行世界とは言え大輔達なら尚更だ。」

デジタル空間を彷徨っている最中も修復は続けていたので、左腕がないことを除けば戦える状態だ。

マグナモンも参戦したことで連合軍の勢いは更に増していく。

広範囲への攻撃を得意とするために殲滅能力が高いインペリアルドラモンHDM、マグナモン、デュナスモンの攻撃でバグラ軍は瞬く間に数が激減していく。

「そっ…そんな…!かつて神界の軍勢を圧倒した魔獣共がこうも易々と…!!?」

「リリスモン!!てめえも余所見してる場合じゃないぜぇっ!!」

シャウトモンX7が愛用のスタンドマイクを握り締め、リリスモンに突撃する。

「ちょ…調子にお乗りでないよっ!!」

リリスモンの後方に巨大な魔法陣が展開され、シャウトモンX7に闇の波動が直撃するが、ダメージを与えるどころか動きを鈍らせることすら出来ない。

「とっ…止まりなさいよっ!!私の最強の攻撃魔法が命中してるでしょおっ!?」

「ウオオオオオッ!!クロスバーニングロッカー!!」

「ギャアッ!!?」

シャウトモンX7がスタンドマイクに業火を纏わせて全力で振るう。リリスモンは魔法盾を張るが、容易く粉砕されてしまい、右手の爪が欠けてしまう。

「(だっ…駄目だわ!!最早並みの魔王級デジモンの力を大きく超えているっ!!)」

完全に不利となってしまったリリスモンが撤退した。

「あ!てめえ待ちやがれっ!!」

「逃がさないぞ!!」

「主力がやられて総崩れになってるな」

「X7!!インペリアルドラモン!!無理に追うな!!ロイヤルナイツのみんなも待ってくれ!!あそこにはバグラモンやタクティモンもいるんだ。下手に突撃したら手痛い反撃を喰らうかもしれねえ!!」

「くそ…」

「分かった、大輔」

大輔の指示にシャウトモンX7とインペリアルドラモンHDMは渋々とリリスモンの追撃を止めた。

【連合軍の勝利だーっ!!ついにバグラ軍を大魔殿にまで追い詰めたぞ!!】

敵の本拠地、ジュピターゾーン上陸作戦成功。

ロイヤルナイツ半数近くがいたとは言え、破竹の快進撃であった。

取り敢えずは一度着陸し、休息を取ることにした大輔達である。 
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