| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百九十六話 八条学園の結界その九

「後悔はしていないよ」
「そうあるか」
「うん、ただね」
「ただ?どうしたあるか」
「いや、八条学園は世界中から妖怪が集まるからね」
 それでとだ、僕は水蓮さんにこうも言った。
「中には本当かなっていう話もあるんだよね」
「怪談の中にあるか」
「箒に乗った魔女が夜空飛んでるとか」
「西洋の魔女あるな」
「うん、それも三角の縁の長い帽子を被って」
 それで長い黒い服を着ていてだ。
「高いお鼻が曲がっているお婆さんだよ」
「典型的な魔女あるな」
「童話にも出て来るみたいな」
「そんな風あるな」
「そうした魔女ハ」
 ジューンさんが言うには。
「大抵楽しい存在よネ」
「今はそうだよね」
「そウ、もう古典的ナ」
「そんな魔女でね」
「それでその魔女は悪いことするノ?」
「いや、何か正体の噂があって」
 その魔女のだ。
「学園の中のある先生じゃないかってね」
「言われているノ」
「それがどの先生かは不明だけれど」
 それでもだ。
「そんな噂があるんだ」
「それで夜には変身しテ」
「夜空を散歩しているらしいんだ」
「どの先生が正体なノ?」
「それはわからないんだ」
 この話も昔からあるみたいだ、しかもその正体の先生は具体的には誰かは全く出ることはないのだ。
「どうもね」
「それは不思議ネ」
「そう、そしてね」
「そしテ?」
「この魔女はお空飛ぶだけなんだ」
「それだけなノ」
「夜空に学園の上でね」
 本当にそれだけだ、怪しい魔術を使ったりとか魔女に付きもののもう一つのものである窯でぐつぐつと何か煮るという話もない。
「他に何してるかはわからないんだ」
「飛ぶだけだったラ」
「何もないよね」
「害ハ」
「うん、この学園の常だけれど」
 それでもだ。
「悪事は果たらないんだ」
「ううン、魔女だったラ」
「何か他にしそうあるが」
「変なお薬とか作ったリ」
「あと魔術も使うあるな」
「そうしたことするけれド」
「ここの魔女はしないあるか?」
 二人でこの疑問について述べた。
「悪いことはしなくてもある」
「全部魔女ならよネ」
「まあ魔女は魔法を使うものだから」
 だからこそ魔女だ、奥様は魔女という昔のアメリカのドラマでもそうだったけれどあの魔法は口元を動かしただけで出せる素晴らしく便利なものだった。
「そうしたこともしないとね」
「魔女として完璧でないかしラ」
「お薬も欲しいある」
「あと杖から何か出すとカ」
「そうしたものも欲しいある」
「そうだね、まあその魔女もお空を飛ぶ以外でね」
 怪談で言われている時以外でだ。
「そうしたことをしているかもね」
「さもないと魔女として物足りないかラ」
「そうあって欲しいあるな」
「ミレディーみたいに悪事はしなくてモ」
「そこはちゃんとして欲しいある」
「ミレディーも魔女だけれど」
 それはそれでもだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧