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夢幻水滸伝

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第七十八話 九州統一その五

「動けばです」
「中国やロシアに攻められるでごわすか」
「特にロシアです」
 この国が問題だというのだ。
「遂にシベリアを踏破し」
「広大な領土ば手に入れたそうでごわすな」
「そして東方のウラジオストクに拠点を置き」
 この街にというのだ。
「かなりのです」
「勢力を築きだしているでごわすな」
「ですから」
 それでというのだ。
「韓国も警戒している様です」
「若し下手に対馬ば攻めて」
「我々と戦になれば」
「そこに目と力ば向ければ」
「その隙に攻められかねません」
「だからでごわすな」
「韓国は動けないのでしょう」
 これが美鈴の読みだった。
「若し下手に動けば」
「そう思って」
「動かないかと。ロシアにはあの女帝がいます」
 エカチェリーナ=イヴァノヴァ=トリストア。神星の中でも頂点にある三極星の一人である彼女がというのだ。
「あの女帝はただ強いだけではありません」
「攻めるとなるとでごわすな」
「氷よりも冷酷と言われています」
 容赦は一切しないということだ。
「ですから」
「女帝が来ると思うと」
「恐ろしくて動けないのかと」
「そうでごわすか」
「こう考えるのも当然ですね」
「全くでごわす」
「だから対馬にも進出せず」
 そのうえでというのだ。
「我々との貿易を行っているのでしょう」
「自然にでごわすな」
「そうかと。しかも韓国の星のモンは好戦的でもないとか」
「穏やかなモンでごわすか」
「かなり日和見とも聞いていますが」
 それでもというのだ。
「愚かでもないそうなので」
「だからでごわすな」
「特にです」
 攻めようと思わないというのだ、対馬を。
「半島を統一出来てそれで、です」
「満足しているでごわすか」
「その様です」
「なら半島はいいでごわすな」
「はい、これで」
「ではでごわす」
「我々は対馬に兵と商人を置き」
 そうしてというのだ。
「守り交易を行い」
「利を得ていくでごわすな」
「そうしていきましょう、そして」
「九州からでごわすな」
「日本を統一しましょう」
 是非にと言うのだった、そしてだった。
 北原は仲間達と共に九州を治めていき天下統一を目指していった、その頃にはもう山陽と四国も統一されていたが。
 その二つの地域を見てだ、美鈴は北原だけでなく他の面々に話した。
「我々は国力を養い」
「そのうえで」
「進出していく」
「そうしていきますか」
「九州全土の力はかなりのもの、交易も盛んたい」
 美鈴は純奈と又吉、雪路に答えた。
「それは事実たい、しかし」
「進む先にある山陽と四国も強い」
「決して侮れない」
「だからですか」
「かなりの国力をつけて」
 そうしてというのだ。
「強か装備も揃えてたい」
「そうしてでごわすな」
 今度は北原が応えた。 
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