夢幻水滸伝
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第七十八話 九州統一その四
「是非にでごわす」
「それでは」
「教育もしていくでごわす」
あらためて言った北原だった、そしてだった。
北原はまずは福岡に拠点を移しそのうえでそこから政を行いはじめた、まずは他の勢力を攻めるよりもそちらだった。
内政のうち農業や建築は北原と美鈴が主にあたり商業は雪路、貿易は又吉が行い純奈はそれぞれの補佐と軍事にあたった。
そうして九州の中を整えていくが。
福岡城でだ、美鈴は政がはじまりそのはじまりが軌道に乗ったと見て北原に言った。
「一段落整ったと思いますし」
「攻めるでごわすか」
「いえ、まだその時ではないと思いますが」
「だからここで言うかと思ったでごわすが」
「今九州の賊の討伐も進めています」
山賊や海賊達のだ、琉球でもそうしている。
「町のならず者達も含めて」
「それとは別でごわすな」
「そうした治安ではなく」
別のものだというのだ。
「これは内政の一環、問題は島です」
「対馬、隠岐でごわすか」
「この二つの島をすぐにです」
「九州に組み込むべきでごわすな」
「さもないと韓国が動きます」
この国がというのだ、この世界では南北はなく半島全てが韓国と呼ばれている。
「あの国に入る前にです」
「この二つの島々をでごわすな」
「我等のものにしておきましょう」
「忘れてはならないでごわすな」
「はい」
まさにとだ、美鈴は北原に答えた。
「あの二つの島を手中に収めれば」
「海の護りになるでごわすしな」
「しかも対馬で貿易も出来ます」
「その韓国とでごわすな」
「ですから」
「すぐにでごわすな」
「この二つの島々を手中に収めましょう」
対馬そして隠岐をというのだ。
「そうしましょう」
「わかったでごわす、それではでごわす」
「兵をですね」
「出すでごわす」
こうしてだった、北原は美鈴の言葉を受けてすぐに二つの島々を九州の勢力に組み込んだ。そうして守りにもして。
対馬を通じて韓国との貿易もはじめた、これもまた九州に利をもたらし北原は美鈴に対して言った。
「若しもでごわす」
「ここで、ですね」
「対馬と隠岐を手に入れなかったらでごわす」
それならというのだ。
「厄介なことになったでごわすな」
「韓国が手中に収めていますと」
「そうでごわすな」
「貿易だけでなく」
それに限らずというのだ。
「守りもです」
「難しくなっていたでごわす」
「対馬と隠岐は欠かせません」
九州ひいては日本にとってというのだ。
「この国は」
「それではでごわす」
「対馬と隠岐を確保したまま」
「ことを進めるでごわす、しかし」
「しかし?」
「何か韓国が動かないでごわすな」
「私も動く前にと思ったのですが」
美鈴も北原に少し拍子抜けした顔で述べた。
「どうもです」
「韓国は戦はしないでごわすか」
「やはり傍に中国とロシアがいます、それにアメリカが海を越えて使者を送り」
そうしてというのだ。
「何かと言っている様で」
「動けないでごわすか」
「あちらにも星のモンがいますが」
しかしというのだ。
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