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八条学園騒動記

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第四百九十六話 ブルーアイズその六

「それでね」
「お酒にも合うのよね」
「そうよ、だからね」
 それでというのだ。
「赤ワインにも合うのよ」
「そうよね」
「そう、そして」
 そのうえでというのだ。
「ハンバーガーといえばコーラで」
「コーラのカクテルにもね」
「合うわ」
 これは当然のこととしてという口調だった。
「それでね」
「美味しいのね」
「そうよ」
 その通りという返事だった。
「だからお勧めよ」
「お酒の肴にもね」
「ただね」
「ただ?」
「うちのお店ではお酒は扱ってないわ」
 ハンバーガーが酒にも合うとわかっていてもというのだ。
「それはね」
「そうなのね」
「お酒は」
 それはというのだ。
「普通ハンバーガーのチェーン店にはないわね」
「あとフライドチキンとかのお店でもね」
「そうよね」
「ええ、ないわ」
 実際にとだ、ジュディも答えた。
「おうどんでもラーメンでも」
「あってもビール位ね」
「お酒は子供は飲めないから」 
 連合の殆どの国で十五歳以上からとなっている。
「子供さんがよく来るから」
「だから置いてないのね」
「そうなの」
 その通りだというのだ。
「少なくともうちのお店はね」
「そうだったの」
「子供さんが飲んだら」
 それはというのだ。
「よくないから」
「お酒はそうだしね」
「だから」 
 それ故にというのだ。
「うちではないのよ。ただね」
「ただ?」
「お酒と合うのは事実だから」
 ハンバーガーがというのだ、もっと言えばフライドチキンもだ。
「ハンバーガーはうちで買って」
「お酒はお酒屋さんで買う」
「そうしてお家に帰って」
「そのうえで飲めばいいわね」
「そう」
 その通りというのだ。
「その時は」
「簡単な理屈ね」
「簡単も簡単」
 まさにというのだ。
「それだけだから」
「お家で楽しむことね」
「インスタントラーメンもお酒と合うわね」
「これが凄くね」
 この時代にもインスタントラーメンは存在している、そして連合はおろか世界各国で売られているのだ。
「私も好きな組み合わせよ」
「特に焼きそばね」
「汁のないあれね」
「あれが一番合うわね」
「そうよね、それでそうしたお酒の楽しみ方も」
「お家で、でしょ」
「ええ」
 その通りだとだ、ジュディはプリシラに答えた。 
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