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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百九十四話 それぞれの国の活劇その十四

「日本では昔からね」
「同性愛は普通で」
「創作も本気でね」
「現実でもだね」
「本気だからね」
 いいか悪いか別にしてだ。
「それで同じカップリングでもね」
「攻めか受けかで」
「どちらがそうかで本気の言い合いもあるし」
「怖いね」
「そうだよね、もう三銃士なんて」
「どうなるかわからないね」
「日本じゃ法律でも宗教でもタブーじゃないから」
 怒った数少ない人がフランシスコ=ザビエルさんだ。当時大罪していた周防の大内家でその家の殿様に日本は同性愛という恐るべき悪徳が蔓延っていると言って激怒されている。その殿様も同性愛を嗜んでいたからだ。
「だからね」
「相当ぐちゃぐちゃかな」
「腐女子の人達も凄いから」
「三角関係どころか」
「四角五角とかね」
「五人もなんだ」
「日本の恋愛ものにはそうしたのもあるから」 
 こういうのをぐちゃぐちゃどろどろと言う、源氏物語の頃から三角関係は普通だったけれどもっと凄くなるのだ。
「ちょっと読んだ位じゃ関係がわからない」
「そこまで複雑な場合もだね」
「男女間でもあって」
 それでだ。
「同性間でもだよ」
「男同士でも女同士でも」
「もう誰と誰がどういった関係か」
 ちらりと読んだだけではだ。
「ソフトでもハードでもね」
「わからなかったりするんだ」
「登場人物間の人間関係を把握していないと」
 ファンブックとかではそうしたものが出る。
「わからなくなるんだよ」
「ややこしいね」
「まあ同性愛でも本気でね」
「男女と変わらない描写になるんだ」
「日本はね」
「そこ凄いよ、他の国では同性愛は同性婚が認められても」
 それでもというのだ。
「やっぱりね」
「特殊な恋愛って思われているんだ」
「日本みたいに普通には」
「まあ結構異端な恋愛かな」
 俗に思われているイメージではだ。
「法律には違反しないけれど」
「それでもこんなに認められている国ないから」
「そうなんだね」
「ましてや三銃士とかから想像出来るから」
「下手しなくても風と共に去りぬからでもね」
「創作出来るんだ」
「そうかもね」
 若草物語とかでもだ、ああした人達の想像の恐ろしさは僕達の予想を遥かに漁がしている。そんなことが出来るのかというものすらある。
「何でもかんでもね」
「じゃああえて言うけれど」
「あえてなんだ」
「白鯨でも出来るかな」
 ジョーンズ君はまさかという顔で僕に尋ねてきた。 
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