八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百九十四話 それぞれの国の活劇その七
「それでね」
「終わりならね」
「いいよね」
「寝ましょうで終わるんだったら」
それでだ。
「また翌朝ってね」
「普通なるから」
「それから書かないって」
「ひょっとしてあれが作者さんの結末?」
「最初から考えていた」
「それか考えてなかったとか」
「そこからは」
ここで僕はまた検索した、するとあることがわかった。
「ああ、作者さんね」
「どうしたの?」
「いや、マーガレット=ミッチェルは」
その風と共に去りぬの作者だ。
「もう続編書く気なかったみたいだね」
「そうだったんだ」
「ずっと書いて欲しいって言われてたけれど」
「結局なんだ」
「色々批判受けたり映画の海賊版への対応があって」
「ちなみに我が国著作権に五月蠅いけれど」
それでもというのだ。
「中ではね」
「著作権侵害多いんだ」
「自分達は堂々とする国だしね」
他国に著作権のことを言ってもというのだ。
「日本のアニメ真似ることもあったし」
「ああ、あったね」
「実際にね」
「アメリカも著作権侵害する人多いんだ」
「そうなんだ、それに五月蠅い国でも」
このことで有名でもというのだ。
「自分達は。だったりするから」
「それで風と共に去りぬにしても」
「当時はもっとルーズだったしね」
その著作権のことにだ。
「だからね」
「作者さんもだったんだね」
僕はあらためて言った。
「相当で」
「相当だったんだ」
「大変だったみたいだよ」
海賊版への対応、それにだ。
「それで続編書く気がなくなったって書いてるよ」
「そうだったんだ」
「それで長い時間を経て」
その作者、マーガレット=ミッチェルが亡くなってからだ。
「二十一世紀になって」
「やっと続編出たってことだね」
「タイトルはそのまま」
調べたらまさにだった。
「レッド=バトラ―だよ」
「本当にそのままだね」
「うん、ただ君知らなかったんだ」
「続編あるとは聞いていたけれど」
それでもとだ、ジョーンズ君は僕に答えてくれた。
「そこまでは知らなかったよ」
「そうだったんだ」
「あの作品南部だよね」
「作品の舞台はね」
「僕ボストン生まれだから」
「それでなんだ」
「南部のことは詳しくないしね」
ジョーンズ君の顔は微妙なものになっていた。
「それでね」
「あの作品の続編についても」
「知らなかったんだ、そもそもね」
「そもそも?」
「あの作品アフリカ系が出ないしね」
ジョーンズ君は白人だけれどこうも言った。
「だからね」
「そういえばそうだね」
「当時のアメリカであそこまで大きな農場だと」
他ならない主人公のお家の農場だ、まさに南部貴族と言うべき大農園を経営していて収入はかなりのものだ。
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