八条学園騒動記
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第四百九十五話 カフェインの強さその一
カフェインの強さ
七美に言われるまま家に帰ってまずはコーヒーを飲んだジョンは翌日登校すると朝練を終えてクラスに入ってきた七美に言った。
「帰ってからやってみたよ」
「どっち飲んだの?」
「コーヒーだよ、飲んだら」
「目が冴えてでしょ」
「いつも以上に頑張れたよ」
「そうでしょ、コーヒーはね」
七美はジョンに笑顔で答えた。
「本当に飲むとね」
「一気にきたよ」
「目が冴えたでしょ」
「それで家事とか予習復習もね」
「いつも以上にテキパキとだったでしょ」
「うん、頭と身体の動きもね」
目が冴えてそこからだったのだ。
「いい感じがして」
「よく動けて」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「満足に動けたよ」
「そうでしょ、だから私もね」
「毎日飲んでるんだね」
「お茶だとお抹茶もいいし」
「昨日その話もしてたね」
「そうよ、お抹茶もね」
この茶もとだ、七美はジョンに話した。
「目が冴えるのよ」
「コーヒーと同じだけかな」
「むしろコーヒー以上ね。濃いと」
それならというのだ。
「本当に目が冴えるから」
「だからお坊さんも飲んでたんだね」
「修行の時に眠くならない様にね」
禅宗でそうしたのだ、そしてそこから茶が広まったのだ。
「そうしていたでしょ」
「普通の緑茶じゃそんなにだけれど」
「いや、涼茶でも濃いとね」
「目が冴えるんだ」
「そうなるから。ペットボトルで濃いお茶売ってるけれど」
七美は店の話もした。
「これコーヒー以上だから」
「そんなに効くんだ」
「ええ、もう九時に飲んで」
そうしてというのだ。
「一時半までね」
「目が冴えるんだ」
「そこまで効くから」
「いいんだ」
「ええ、しかも胃にも優しいから」
コーヒーと違ってというのだ。
「一回ね」
「飲んでみたらいいんだ」
「しっかり勉強したい時とかね」
「そんなに濃いお茶っていいんだね」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「下手に飲んだら駄目よ」
その濃いお茶はというのだ。
「コーヒー以上に目が冴えるのは伊達じゃないから」
「だから下手に飲んだら」
「寝られなくなるからね」
「九時に飲んで一時半まで寝られないのは強烈だね」
「だから気をつけてね」
「濃いお茶の方が効くから」
「そう。私もここぞって時は」
家に帰って大事なことをしたい時はというのだ。
「うんと濃いお抹茶飲んでるしね」
「そうして目を覚まして」
「やらないといけないことしてるから」
「お抹茶のこと覚えておくよ」
「よくね」
「そうしていくね、お抹茶恐るべしだね」
ジョンはこうも言った。
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