八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百八十九話 武力と暴力その八
「決してです」
「ああいった連中みたいにはですか」
「ならないで下さい」
こう僕に話してくれた。
「何があっても」
「反面教師ですね」
「そうです、そうされてです」
そのうえでというのだ。
「あの様な者達にはです」
「ならないことですね」
「絶対に」
「わかりました」
僕は畑中さんのその言葉に頷いて答えた。
「僕もです」
「ああした卑劣で下劣な輩にはですね」
「ならないです。しかし何ですからね」
僕はああした連中でどうにもわからないことがあった、それで畑中さんに首を傾げさせながら尋ねたのだった。
「自衛隊嫌いで北朝鮮の人民軍はいいんですね」
「はい、ああした連中は」
「そうですよね」
「そして日本の皇室も嫌いで」
「あそこの世襲制の共産主義はいいんですね」
「そうです」
「無茶苦茶ですね」
もうこうとしか思えなかった。
「何ていいますか」
「全くですね」
「はい、世襲制の共産主義なんて有り得ないですし」
あちらの国民の人達が支持しているからいいと言う人がいる、けれどあの国に言論やそうした自由があるかなんて言うまでもないことだ。
「あの国の軍隊は」
「自衛隊に比べて」
「もっととんでもないですからね」
「日本軍もです」
かつての日本の軍隊もだ。
「連中は忌み嫌いますが」
「日本軍よりも」
「遥かにです」
それこそだ。
「非道で無道な軍隊ですね」
「戦前の日本軍が腰を抜かしますよ」
僕は思わずこう言った。
「あの国の軍隊を見れば」
「無道過ぎてですね」
「軍隊の規模が大き過ぎて」
このことでもとんでもないけれどだ。
「階層が上でないと士官にもなれないですし」
「はい、日本軍にはなかったことです」
「そうですよね、それも」
日本軍は曲がりなりにも試験に合格すれば士官学校や兵学校に入ることが出来た、一介の農家の息子がなったりも普通だった。
「工作部隊やら核兵器と」
「化学兵器もあります」
「もう悪の組織ですね」
東映の特撮もののだ。
「完全に」
「そうした国はいいとして」
「日本が駄目というのは」
「やっぱりおかしいですね」
「それがおわかりになっていれば」
「ああした連中にはですね」
「絶対にです」
例え何があってもとだ、畑中さんは僕に話してくれた。
「なられないで下さい」
「そうします」
「そのことでも止様はです」
「しっかりしているんですね」
「今もそうですがお若い時からです」
「ああしたイデオロギーをですね」
「嫌い抜いておられまして」
それでというのだ。
「今もです」
「嫌ってるんですね」
「はい、間違っているとです」
共産主義をというのだ。
「言われていてああした連中もです」
「親父が好きになる筈がないですね」
「はい」
その通りという返事だった。
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