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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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序章~全ての始まり、守護者の刃~
最終章 決着編
  第53話『衝撃!?もう一人の魔法少女と謎の少年なの』

─それは、平凡な高校一年生、凪風雅に訪れた不思議な出会い。失ったのは自分の世界。手にしたものは希望の力。この力の代償はあまりにも大きすぎて…仮面ライダーディロード、始まります─

「フェイト、さっきはごめん。あんなに泣きついて、フェイトの服を汚して…」
「大丈夫だよ、雅。それよりも、雅が言っていた、最後に回る世界って?」
「その前に、フェイトに渡したい物があるんだけど、見つからないんだ。」
「それってどんなの?」
「ちょっとしたレコーダーの音声なんだけど、見つからないからこの世界でまた取ってくるよ。」
「それで、話を戻すけど…」
「ああ、この世界のことだったか?それは僕が出るまでのお楽しみにしておきたい。」
「…わかった。」
「それから、この世界で僕が活動している間、フェイト達は絶対、何があっても外へ出ないでほしい。」
「もしかして、私達がいない方がいいの?」
「まあ、みんなが外へ出て、安全でいられる保証が無いと言うのが正しいかな?」
「そうなんだ。」
「大丈夫。僕の行動は、みんなにも観てもらうから。」
雅はフェイトに説明すると、かつて鴻上会長から貰ったカンドロイドのうち、タカとバッタを2体、タコとゴリラを1体、電気ウナギも4体起動させ、タカとバッタを1体ずつ連れ、残りをモニターに接続する。
「これでカンドロイドを伝って僕の行動がモニターに映る。それじゃあ、行って来る。」
雅は外へ出る。

外へ出た雅の目に映るのは舗装された道と、一面の海。
「懐かしいな。半年ぶりくらいか…」
雅は感傷に浸る。

「ここって、もしかして!?」
モニター越しに観ていたフェイトは驚く。それもそのはず。そこには、かつて自分の友と再会を誓った場所が映されていたからだ。
『そうだフェイト。この世界は〝魔法少女リリカルなのは〟。ジュエルシードを巡る事件の始まりだ。』
「雅さん、ジュエルシードって何ですか?」
『ジュエルシードというのは、この世界のオーパーツの一種で、一度起動すると触れた者の願いを力に暴走する危険な宝石だ。』
「だから雅は出ちゃいけないって…」
『そうだ。この世界での僕の役目は、赤く優しい瞳をした、だけどどこか寂しい目をした少女を救うことだ。だから、フェイトは絶対に外へ出ないでほしい。』
「もしかして、同じ人が二人いたらやばいからですか?」
雅に対して圭一が質問する。
『それもそうだけど、今の時代だと、フェイトは指名手配犯。どんな結果になるか解るだろう?』
「はい。それで、どうしてフェイトちゃんが指名手配犯に?」
「それは…」
『フェイトは無理に言わなくていい。この時代では、フェイトの母親が既に滅んだとされる超古代世界に向かうために次元震と言う人為的災害を引き起こそうとしていて、フェイトは何も知らずに手伝っていたんだ。』
「雅、それでも、やっぱり母さんだけのせいじゃない。私が、もっと母さんを大切に出来ていれば…」
『それは違う。僕はそれも証明して見せる。』
雅はそう言うと、なのはの友達である月村すずかの家へ向かう。

月村邸に着くと、既にユーノが展開した結界が張られていた。
〝にゃぁ~お〟
そんな声が聞こえると、そこには木々をも超える巨体を誇る子猫がいた。
「あれって…」
「…おそらく、〝大きくなりたい〟って願いが具現化されたんだと思う。」
呆然とするなのはにユーノは説明する。
「でも、子猫だと迂闊に攻撃出来ないよ。」
なのはは狼狽える。すると、金の雷が光り、ジュエルシードによって巨大化した子猫は雷による攻撃を受ける。
「ぅわっ!」
雷を見てなのはは驚き振り向くと、黒いバリアジャケットを纏い、赤と黒のマントを着け戦斧を持つ少女がいた。
『あれって、フェイトちゃん!?』
圭一は驚く。
「そうだ。さて、僕も準備を始めるか。」
雅は圭一に話すと月村邸に入る。
「えっと、あなたは…」
なのはは話そうとするが、
[photon lancer.]
少女のデバイスは円錐型の魔力弾を発動しなのはと子猫を攻撃する。
「危ないなぁ。まったく、最近の子供の喧嘩は飛び道具も使うのか!?」
フォトンランサーを撃ち終えた少女と防御していたなのはに雅は言う。
「あなたは誰ですか!?」
なのはは質問する。
「ちょっとした理由でロストロギア、ジュエルシードを回収している。まあ、今ちょうどそこの子猫をやんわりと落ち着かせてジュエルシードを回収しようとしていたところだったけど…」
雅がなのはに説明していると、
「ジュエルシード、シリアルⅠⅥ、封印。」
少女は何もないかのように弱らせた子猫からジュエルシードを封印して回収する。
「そこの君!ちょっといいかな!君、地球出身じゃないよね!犯罪目的でジュエルシードを集めているなら、僕が相手になるよ!」
【CHANGE RIDE-HENSHIN KIGEN ONJOU-】
雅は少女に警告し、ディロードドライバーを変身鬼弦 音錠に変える。
「ッ!」
少女は雅に刃を向ける。
「わかった。それが君の答えか。」
雅は音錠を鳴らして仮面ライダー轟鬼に変身する。
「鬼闘術、雷撃脚!」
轟鬼は雷を纏わせた蹴りを少女に放つが、
[blitz action.]
少女は高速で回避し、轟鬼の背後を取り、
[scythe slash.]
斬擊魔法で轟鬼を攻撃し、落下する轟鬼に追撃するようにフォトンランサーを放ち、その衝撃で音錠は外れてしまう。
「しまった!」
轟鬼は驚くが、更に追撃として放たれたフォトンランサーが襲撃し、雅は意識を失い、変身は強制解除されていた。
「あの!?」
見ていたなのはは少女に声をかけるが、
「ごめんね…」
そう呟くとバインドをかけ、フォトンランサーを放ちなのはを気絶させてしまう。

「フェイトちゃん、凄い強いんだ…」
フェイトと雅の戦闘を見て圭一達は驚いていた。
「でも、あれは本当の強さじゃない。本当に強いのは、誰かを思いやって戦える、人を守れる強さ。私より、なのはや雅の方が、ずっと強いよ。」
フェイトは圭一に話す。

「………ん」
雅は目を覚ます。
「そうか、これはフェイトがかけてくれたのか…」
雅は自分にかけてあった少女のマントを見る。
「そうだ!?忘れていた!」
雅は思い出す。鬼戦士が戦闘中に意識を消失した場合、衣服の回収が行われずに変身が強制解除されることを。すなわち、今の雅は少女のマント以外一切の布を纏っていない全裸である。
「さて、辺りは暗いし、街灯も少ない。今のうちにここでの拠点に向かおう。」
雅は人通りの無い道を選び、事前に用意したアパートの一室へ向かう。
「予定通り、フェイトにディロードライバーを奪われた。」
『雅さん、予定通りってどういうことですか?』
「ここでフェイトにディロードライバーを奪われないと、僕とフェイトに接点が生まれない。これでようやく、僕はこの事件に参加出来るんだ。今の時点だと、ジュエルシードを一つも持っていないからね。」
『それで、雅はこれからどう動くんだっけ?』
「ああ、明日から少しの間聖祥大付属小の教育実習生として行動する。だから、こっちの行動は少し制限されるけど、我慢してくれ。」
雅は練習を終わらせて眠る。

翌日、なのはは驚く。なぜなら、昨日いた少年が学校の中で目の前にいたからだ。
「今日からしばらくの間教育実習生として皆さんにお勉強を教える凪風雅先生です。」
「皆さん初めまして、凪風雅です。今日から少しの間ですが、このクラスの一員として皆さんに勉強を教えさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。」
雅は礼をする。
〝驚かせてごめんなさい。僕もまさか君のクラスに赴任することになると思わなかったんだ。〟
〝本当にびっくりです。今日くる実習生の人が雅さんだと思いませんでしたよ!〟
雅となのはは思念通話で会話する。
〝僕もあの子に大切な武装を奪われて、取り戻さないといけない。高町さん達はあのジュエルシードってオーパーツを集めないといけない。僕達の利害は一致している。協力出来ないかな?〟
〝私でよければ、お手伝いします。〟
雅となのはは結託する。

「ここにジュエルシードがある。」
雅は事前に使っていた探索魔法で人気の無い場所に未覚醒のジュエルシードが落ちていた。
「なのは、お願い。」
なのはに協力を求めたミッドチルダのフェレット、ユーノがなのはに頼む。
「うん!レイジングハート、お願い!」
なのははバリアジャケットを纏い、雅とユーノは結界を展開する。
「君も補助系なんだ?」
ユーノは雅に言う。
「はい。僕達で高町さんをサポートしましょう。」
雅はなのはに防御の魔法をかける。
「ジュエルシード、シリアルⅧ、封印!」
雅達は着実にジュエルシードを封印してゆく。
「それじゃあ高町さん、また明日学校で。」
雅となのはは別れる。

「着実にジュエルシードは集まっている。確か、こちらが交渉に用いたジュエルシードは三つだったっけ?」
『うん。気をつけてね。確か私は通常形態を使わないでバルディッシュと一緒に戦うためにライトニングブレイブを使うはずだから。』
「覚えている。ディロードは自分が使う分には強力だが、敵にまわると手に負えなくなる。とは言え、僕が寸分狂わずに行動すれば間違いなく勝ってディロードライバーを取り戻せる。」
『だとしたら、今行っている通信って大丈夫なの?』
「問題ないよ。この行動も、この時間の中で行われていたことの一つだから。」
『あっ、雅さん一つ気になったんですけど、この通信って今俺達一緒にいる方のフェイトちゃんがいる組織、時空なんとかってのに傍受されていないんですか?』
「それなら大丈夫。時空管理局のセキュリティは大体把握出来ている。あとはそれに合わせた結界を二種類、僕の方と圭一達の方とで分けて使っている。片方を解除しただけではわからないよ。」
『なら安心ですね。』
「ああ。こちらも、そろそろ本格的に動く。それに時空管理局ももうじき動き出す。その時の対応次第だ。」
雅が物語に接触し、世界は動き始める。
to be continued.

次回予告
ついになのは達と接触した僕だが、その頃フェイトは……そして、時空管理局との共闘、フェイトとの決着。次回、『大変!新たな魔法使いなの』リリカルマジカル、頑張ります。 
 

 
後書き
新カード紹介
変身鬼弦 音錠:ディロードライバーを音錠に変え、仮面ライダー轟鬼に変身するカード 
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