八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百八十三話 カナダという国その二
「そう思ったわ、あとね」
「あと?」
「カナダの人って毎日シャワーに入らない人結構いるけれど」
「寒いですからね」
「それどころか三日に一回とか四日に一回とかも」
「そうした人もですね」
「いるけれど私としては」
八条荘の人は皆お風呂が好きで毎日入っている、僕も今朝サウナに入って二日酔いを解消している。
「やっぱりお風呂はね」
「毎日ですね」
「シャワーでもよ」
とにかく身体を奇麗にすることはというのだ。
「奇麗にしないとね」
「いけないとですね」
「思うけれどね」
「ですから寒いので」
早百合さんはまたカナダのこのことを話した。
「汗をあまりかかないので」
「それでなのね」
「はい、シャワーもです」
お風呂にしてもだ。
「あまり入らないそうです」
「その事情は察してたけれど」
「それでもですか」
「私としてはね」
「毎日ですね」
「入りたいところよ」
どうしてもという口調での言葉だった。
「本当にね、それとね」
「それと?」
「いえ、実は私カナダってあることで覚えたんだけれど」
「広いことですか?」
「いや、広さじゃなくて」
確かにカナダは広い、世界で二番目の広さの国土だという。第一位は言うまでもなくロシアだ。あの国は圧倒している。
「未確認動物で」
「そちらで、ですか」
「カナダって結構いるでしょ」
その未確認動物がというのだ。
「そうでしょ」
「ビッグフットですか」
「あれとかオゴポゴとかね」
「湖にいますね」
「そう、そうした生きものでね」
「カナダを覚えたのですか」
「魚群探知機でも見付かったそうだし」
何か哉等もオーストラリアみたいに未確認動物の多い国だ、このことは国土の広さが関係しているのだろうか。
「六十メートルの恐竜みたいなのが」
「六十メートルですか」
「そうらしいのよ」
「それはまたかなりですね」
「本当かどうかわからないけれど」
それでもというのだ。
「私はこういうので覚えたの」
「カナダのことを」
「そうなの」
「そうでしたか」
「いや、オゴポゴ観たいわね」
この謎の未確認生物をというのだ。
「一度ね」
「カナダまで行ってですか」
「何でも昔の鯨だっていうけれど」
「昔鯨類ですね」
早百合さんは昔の鯨と聞いてすぐに言った。
「それは」
「ああ、そう言うの」
「はい、昔の鯨は身体が細長く」
今の鯨よりもだ。
「お口も歯がありまして」
「結構独特な外見よね」
「モモサウルスという恐竜に似ている様な」
「そんな外見だったわよね」
「二十メートル以上あった種類もいました」
かなりの大型だ、鯨でそれだけとなると。
「ゼウグロドン等が有名ですね」
「それでオゴポゴは」
「その鯨と言われているのですね」
「恐竜って説もあるけれど」
それでもというのだ。
「有力な説はね」
「昔鯨類ですね」
「そう言われてるわ」
「そうですか、恐竜だけでなく」
「そっちの鯨もいてね」
それにだ。
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