八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第百八十一話 体育祭が近付きその四
「ですから私にとってはです」
「毎朝の鍛錬と入浴は」
「欠かせないものです」
「だから旅行の時もですね」
「行っていました」
その両方をというのだ。
「そうしていました」
「そうだったんですね」
「直新陰流の鍛錬を」
あの十一キロの木刀を千回二千回と振るそれだ。
「そしてスクワットもです」
「されてるんですね」
「そうです、そうして剣の腕も磨いています」
「十一キロの木刀をそれだけ振ると」
千回二千回とだ。
「やっぱり違いますよね」
「心身が鍛えられます」
「そうですよね」
「はい、その鍛錬で二日酔いも抜け」
例えかなり飲んでもだ。
「そしてです」
「お風呂にも入れば」
「この様にです」
「万全の調子で、ですね」
「お仕事にも励めます」
それが出来るというのだ。
「ですから私は鍛錬も欠かさないのです」
「早く起きられてですね」
「そうです」
まさにというのだ。
「私は」
「そうですか」
「はい、ただ」
「ただ?」
「十一キロの木刀はそうそうは振れないです」
「ですよね、それは」
このことは容易にわかった、野球のバットにしてもそこまで重いものはもう少なくとも試合では使う筈がない。普通の練習でもだ。
「それを千回二千回は」
「そこに至るまでにもです」
「相当な鍛錬が必要ですね」
「そうなのです」
「そしてその鍛錬を続けてですね」
「免許皆伝に至れます」
そうしたものだというのだ。
「それが直新陰流です」
「そうですか」
「そしてそれからもです」
免許皆伝を授けてもらってもというのだ。
「さらに鍛錬に励めば」
「免許皆伝からですか」
「さらに強くなります」
「そうですか」
「はい、ですから私はです」
「今もですか」
「鍛錬を続けています、その結果気もです」
それもというのだ。
「使える様になりました」
「そうですか」
「気を使い」
そしてというのだ。
「その気を飛ばせば」
「それで、ですね」
「剣術の一つにもなりますので」
「だからですか」
「私はこれからもです」
「剣術の腕を磨かれますか」
「そうしていきます」
直新陰流のそれをというのだ。
「これからも」
「一生強くなっていかれますね」
「はい、そうです」
まさにというのだ。
「武士でありたいと思っていまして」
「武士ですか」
「そうです、私は実は家は元々は大阪でして」
「あっ、大阪は」
このことですぐにわかることだ、大阪は商人の街だった。それで武士は五十万の人口の中で数百人しかおらず一生お侍を見たことがない人もいた位だった。
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