八条学園騒動記
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第四百八十九話 ゲームセンターのゲームその十
「子供が普通にピアノ協奏曲とか歌劇作曲していたから」
「化けものですね」
「だから天才なのよ、それでベルナンデスもね」
「初プレイで、ですか」
「沢山のゲームをクリアしたっていうし」
「攻略本なしで、ですね」
「サイトも見ずにね」
そのうえでというのだ。
「RPGだってね、もう理不尽に難しい二十世紀後半の日本のゲームも」
その理不尽な難しさには定評がある、この時代においても伝説となり続けている程の理不尽さと難易度だったのだ。
「初プレイでね」
「クリアですか」
「それが出来たっていうし」
「それはまさに」
「天才でしょ」
「ゲームをしていないと苦しい人だったんですね」
「そうした話は残っていないけれど」
部長の知っている限りではだ。
「それでもね」
「まさに天才でしたか」
「二十世紀後半の日本のゲームなんか」
アーケードやファミコンのRPG、シュミレーションの初期のゲーム達だ。PCのゲームも相当であった。
「もうね」
「理不尽で、ですか」
「有り得ない難しさだったけれど」
そうしたゲームでもというのだ。
「初プレイで、だから」
「まさに天才ですか」
「才能があって好きだからいつもゲームをしている」
「それでプロゲーマーの中でもですか」
「今も天才って言われているのよ」
そこまでの人物だったというのだ。
「実際にね」
「凄いお話ですね」
「本当にね、さて」
「さて?」
「ラストステージよ」
ゲームがそこに入ったというのだ。
「全十六ステージの最後よ」
「十六面ですか」
「そう、それでこの面がね」
部長はステージを面とも言った、この辺り言われている内容は同じなのでアルフレドも理解していた。
「やっぱり難しいのよ」
「ラストステージだけあって」
「そうなの、極めつけにね」
「そんなに難しいんですか」
「雑魚キャラも強いのばかりで」
それでというのだ。
「撃って来る弾も多いし次から次に出て来て」
「攻撃が激しいですか」
「しかもクリアしたら」
その十六面をだ。
「ラストステージでも何とファイナルバトルがあってね」
「ラスボスとの戦いじゃないですか」
「さらにあるのよ」
ステージは終わった扱いになってもというのだ。
「これまでのボスキャラが出て来るのよ」
「それがラストバトルですか」
「十六面までのボスキャラが全部出て」
そしてというのだ。
「遂にラスボスが出て来るのよ」
「ラスボス出て来るの遅いんですね」
「そうなの、ボスばかりで強いのよ」
そのファイナルバトルもというのだ。
「しかもラスボスがまた強いのよ」
「本当に強いラスボスですか」
「シューティングのラスボスって拍子抜けの場合多いでしょ」
その十六面をプレイしつつだ、部長はアルフレドに話した。見れば最初からかなり激しい敵の攻撃がはじまっている。
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