夢幻水滸伝
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第六十八話 会談成功その十六
「僕もな」
「その辺りしっかりしてるな」
「そうしてくで、ほなな」
「ああ、連中を始末していこうな」
「この大通連と三光手裏剣に忍者装束そして」
「わしや」
「四つの神具の力と術の力でな」
そうしたものを全て使ってというのだ。
「賊共を倒すか」
「そうするで。ちなみにわしは敵を眠らせる息にな」
狐は自分が吐く息、つまりブレスの話もした。
「麻痺させる息も石化させる息も吐けるわ」
「結構色々な息出せるんやな」
「そや、ただ炎とか冷気とか雷は吐けん」
そうした息は吐けないというのだ。
「毒息とかな。そうした龍とかが吐く息はな」
「出せへんか」
「あくまで補助の息や」
「そうか、直接攻撃の息やないか」
「それを吐ける魔物もおるけれどな」
「そうやねんな。それでそうした魔物が多いとやな」
「民の迷惑やからな」
それになるからだというのだ。
「獣害な」
「それか」
「それになるからな」
だからだというのだ。
「やっつけたりしていくで」
「それも政やな」
「獣も多いと難儀や」
「人を襲うし田畑も荒らすしな」
「そうなるからな」
だからだというのだ。
「賊も退治してな」
「そうした魔物もやな」
「退治してくで」
「わかったわ。今のところはその話はないけどな」
民に害を為す魔物を倒すことはだ、そうしたことも話しながらだった。
芥川は姿を消したまま狐と共に山賊が寝床にしている山の中に入った。そこは深い木々に覆われた森だった。
第六十八話 完
2018・6・1
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