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夢幻水滸伝

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第六十八話 会談成功その一

      第六十八話  会談成功
 綾乃達は芥川達と会談をすることを決めたがそれでもそこからも問題があった、綾乃は太宰にその問題について主の座から尋ねた。
「問題はこっちから話を持ちかけるか」
「どうかですね」
「それやったら使者を送るけど」
「誰を送るかですね」
「うちが行こうか?」
「神星同士だからですね」
「芥川君とはあっちの世界ではクラスメイトやし」
 その関係にあるからだというのだ。
「そやからね」
「ここはですね」
「うちが行ったらええやろか」
「棟梁ご自身が行かれるというのは」
「あかん?」
「流石にいきなりどうするということはないでしょうが」
 使者として来た綾乃をというのだ。
「ですが」
「それでも棟梁自ら行くのはやね」
「外交では相当なことなので」
「いきなりするもんやないんやね」
「あちらの世界でもそうです」
 国家元首が自ら相手国に行き話をするということはというのだ。
「かなり大きなことなので」
「それでやね」
「あまりです」
「いきなりせん方がええね」
「それでしたら私が行きます、大坂まで転移の術で行けばすぐですし」
「そうするんやね」
「夏目君達にはこのまま進出の指揮を執ってもらいます」
 丹波や丹後、そして近江にというのだ。
「それで、です」
「太宰君が行ってあっちとお話をして」
「そうしようと思っていますが」
「ほなすぐに使者に行ってくれる?」
「そうしますか」
 太宰は話がまとまったところで実際に自ら大坂に行くことにした、だがここで二人のところにだった。
 官吏が一人来てそうして二人に言ってきた。
「大坂から使者が来ました」
「お話をしていれば何とやらやね」
 綾乃はその報告を聞いて述べた。
「もうそれこそ」
「はい、都合がいいですね」
「そやね」
「それではです」
「あっちのお話を聞こか」
「そうしましょう」
 こうしてだった、二人はその大坂からの使者と会うことにした。それでその使者を自分達のところに来る様に言ったが。
 その使者を見てだ、綾乃は目を瞬かせてこう言った。
「芥川君やね」
「そや」
 笑顔でだ、芥川は綾乃に答えた。
「綾乃ちゃんが来てたのは知ってたで」
「うちもや。けどな」
「使者として来ることはやな」
「想像してなかったわ」
 とてもとだ、綾乃は芥川に答えた。
「そこまでは」
「そうか、それでもな」
「芥川君が自分で来てやね」
「話したいんやけどええか?」
「ええで」
 にこりと笑ってだ、綾乃は芥川に答えた。
「お話してな」
「ほなこれから話すで」
「ああ、それならな」
 こうしてだった、二人は話をはじめた。芥川は綾乃に早速話した。
「一緒にやっていかへんか?」
「京都と大坂で」
「そや、僕等が一緒になったら星のモンは八人、しかも神星が八人でや」
「国の数も十国にすぐになるね」
 日本の中の国のことを言う綾乃だった。 
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