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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第百七十一話 動物園の熊達その三

「それがなんだ」
「日本のものでござるよ」
「洋食と一緒で」
「ああ、洋食もでござるよ」
「日本のお料理で」
「そしてみっくちゅじゅーすもでござる」
 このジュースもというのだ。
「洋食と同じでござる」
「それでマルヤムさんもだね」
「大好きでござるし」
「日本の飲みものとして飲んで」
「楽しませてもらっているでござる」
「成程ね」
「特にたこ焼きやお好み焼きとでござる」
 どちらも関西名物だ。
「炭酸飲料と飲むのもいいでござるが」
「みっくちゅじゅーすともだね」
「合うでござるよ」
「そうなんだね、しかしね」
「この組み合わせはでござるな」
「日本というかね」
 むしろだった。
「関西限定だよ」
「そうでござるな、やはり」
「まずたこ焼きとかが関西限定だし」
 そもそもだ。
「お好み焼きはこれ言うとややこしいけれど」
「広島派もでござるな」
「うん、小夜子さんもだしね」
 身近にはこの人がいる。
「広島派の人もいるけれどね」
「だからそちらはでござるな」
「一概には言えないけれど」
 それでもだった。
「まあたこ焼きとかお好み焼きとかいか焼きはね」
「関西名物でござるな」
「そしてみっくちゅじゅーすはね」
 こちらはもうだった。
「本当に関西限定だから」
「日本というよりはでござるな」
「関西限定だよ」
「そうでござるか」
「うん、そうだよ」
「では東京では」
「絶対に味わえないよ」
 この組み合わせはだ。
「たこ焼きとかも何か味がね」
「東京では違うでござるな」
「そうなんだよね、お好み焼きも」
「そうでござるか」
「おソースも違うしね」
 大阪には大阪のソースがある、そして関西もそれは同じだ。
「だからね」
「東京のたこ焼きやお好み焼きはでござるか」
「味が違うよ」
「そしてみっくちゅじゅーすもないでござるな」
「そうなんだ」
「わかったでござるよ、それでは熊を見るでござる」
 こう言ってその熊のコーナーに行った、するとまずはツキノワグマが見えた。日本の本州や四国にいる熊だ。
 その熊を見てだ、マルヤムさんはこう言った。
「大きいでござるな」
「あれっ、この熊で」
「ヒグマよりはでござるか」
「小さいよ」
 そのお陰か被害は少ない、ヒグマよりもだ。
「熊の中ではね」
「そうでござるか」
「大人しい方だしね」 
 その気質もだ。
「だから被害もあるけれど」
「死んだりはでござるか」
「滅多にないよ」
「そうでござるか」
「ヒグマは洒落になっていないからね」
 ヒグマのことを思うといつも思い出すのがあの北海道の開拓期の事件だ、通称羆嵐というあの事件はあまりにも酷い。
「虎みたいなものかな」
「その強さはでござるか」
「虎と戦ったらどっちが強いかな」
 冗談抜きでこのことはわからない。 
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